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『悪人伝』イ・ウォンテ監督。この際、全部パンチだ!(2020/8/7)
水木しげる漫画に出てくる妖怪みたいな写真が撮れました。
コロナで陰鬱してますと、こんな堂々とした悪人が観たくなるのです。すぐカッとなってぶっ殺す系の悪さがいい。そういう意味では満点でした。ロバート秋山を極悪に仕立てた風貌のマ・ドンソク組長はとにかく強くて悪かった。しかもヤクザなのに全然拳銃を使わない。ドンパチしない。むかついたら全部パンチ。たまにビンタ。
本来ヤクザがやるべき裏仕事はそこそこ。違法賭博で金儲けとか警察対策で賄賂わたすとか適当にやって、とにかく「ムカつくアイツを八つ裂きにしてくれるわ!」にただただ全力。意地がすごい。復讐への集中力の高さにもはや感動しました。ヤクザの組長はメンツがすべてですから、メンツを潰した奴は絶対に許さない。職業として恐ろしくシンプルですね。
映画館を出れば、ややこしい雑事がまた待っているカタギにしてみりゃ、いいストレス解消でございました。
※そんな『悪人伝』を観たシネマート新宿がなかなかな場所だった話です↓↓↓