私の芸術運動172
昨日新作の油絵を完成させました。
モチーフは先月行った四国での旅先で見た景色です。岡山から瀬戸内海を渡って香川県に入り、金毘羅宮などを見ながら愛媛の方に移動してゆきました、宿もその日その日で取りながらいろんな人にお世話になりながら愛媛の伊予市まで。それにしても本当にたくさんのことがありましたが心にしまっておく事にします。
確かあれは去年だったか、私は初めて高知県へ、前々から気にはなっていた四国に初めて入りました、私の叔父の瀬戸内海への単身赴任の話を昔聞いたのを私は今でもはっきり覚えています、あの頃は私もまだ中高生だったと思いますが頭の中に見た事も無い四国の燃える様な緑と青く輝く川に突き抜けた空と緑がかった海を想像したものです。
22歳頃の私は鹿児島にに旅に出ました、屋久島で縄文杉を見て、フェリーで九州へ、そして広島に着いた私は厳島神社の裏にある弥山に登り頂上から瀬戸内海と浮かぶ島々を見たのが初めてでした、何とも言えない柔らかい水色の水面を船が行き交い、島と島の間に消えてゆく、私はその時の景色を後に油絵に描いています、絵の構図のメインは弥山でしたがその奥に広がる瀬戸内海に想いを馳せながら描いたのを覚えてます、叔父さんから聞いていた瀬戸内海の話が弥山の頂上にいる私の脳裏に蘇っていました。
あれから何年経ったのか?よくわかりませんけども私は高知にゆき、そして今回ついに香川と愛媛県を旅しました、向こうのほうに広島がぼんやり見えていて何年も前の私はあの広島からこちらを眺めていたんだなぁーと思うと感慨深いものがありました、四国での旅が私に与えたインスピレーションはあの頃思い浮かべていた自分の世界の向こう側に私が来れるまでに成長したという事でした、昔の自分に出来なかったことが今の私にはできる様になっているなんて事は意外とあるもので、多分これから先の未来でも同じ事が繰り返し続いてゆくのだと感じました、今の自分がどんなにダメなやつでも今を頑張れば変化していくという事が身に沁みます、別に大した事はないのです、飛行機に乗ればすぐ着きますから、しかしここまでなかなか縁に恵まれなかったのもこの日のためだったと思えば納得です。
今の私だからこそ感じ取れるものがあったんだろうと旅を終え、絵を描き上げた今思います。
伊予市から臨む瀬戸内海風景。