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#自由進度学習 の中で久しぶりの一斉授業をしたら、教師としての本質に気付いた話


1. 自由進度学習のスタイルとは


小学校で働くささです。
私は最近、自由進度学習を取り入れた授業を実践しています。

社会科では「つかむ」「調べる」「まとめる」の3ステップで授業を構成し、子どもたちが自主的に学ぶ力を育んでいます。この学習スタイルは、子どもたちが各学年を通して一貫した学び方を身につけ、次の学年にもその成果を生かせるように設計されています。

2. 「つかむ」過程の重要性

自由進度学習の導入部分、特に「つかむ」過程では、教師が主導する一斉授業を行います。

ここで、子どもたちに新しい社会的事象を紹介し、学習問題を設定します。つまり、「どんな問いを持つか」を子どもたちに考えさせる、非常に重要な段階です。

教師の計画的な発問によって、子どもたちの興味や関心を引き出すことが、この単元の鍵となります。

3. 変化した授業スタイルで戸惑う教師

自由進度学習が中心になると、教師の役割も変わります。教壇に立つ時間は減り、子どもたちの学びを観察し、サポートすることが主な仕事になります。私自身、主に一斉授業で経験を積んできたため、この変化に戸惑うこともありました。

しかし、子どもたちに寄り添う中で、新たな教育の形を模索してきました。

4. 一斉授業での高揚感

やっと本題です。
先日、久しぶりに一斉授業を行ったところ、驚くほどの高揚感を覚えました。

普段は子どもたちの自主的な学びをサポートする立場ですが、その日は教壇に立ち、たくさん話すことができました。

それは、教師として「話すことの楽しさ」を再認識する、新鮮な体験でした。自由進度学習に慣れ、無意識のうちに「話すこと」を制限していた自分に気づいたのです。

5. チョークアンドトークの本質

一斉授業は、時に「チョークアンドトーク」と揶揄されることもありますが、教師の力量が試される、貴重な場でもあります。

教師が子どもたちに問いを投げかけ、資料を提示し、考えさせ、話し合わせる。

この一連の流れは、教員人生のスタートであり、教育の原点です。私自身、この形式を得意としてきましたが、時代が変わっても、教師が持つべき本質的な力は変わらないと感じています。

6. 理想的な授業形態とは

一斉授業と自由進度学習、どちらが良い・悪いという話ではありません。それぞれに特有の価値があり、両方を組み合わせることで、より良い授業が実現できると考えています。

教師は、子どもたちの状況や学習内容に応じて、最適な授業スタイルを選択する。それこそが、教師の専門性であり、子どもたちの学びを最大化する方法だと信じています。

7. まとめ

自由進度学習と一斉授業、両方の経験を通して、私は教師としての原点を見つめ直すことができました。

「教える」とは、知識を一方的に伝えることではなく、子どもたちの内なる知的好奇心に火をつけ、共に学びの道を歩むこと。

そして、時には情熱的に語り、時にはそっと背中を押す。そのバランスこそが、理想的な授業形態を生み出す鍵となるのではないでしょうか。

教え子たちから「社会が好きになった」「社会が得意になった」という言葉をもらうたび、私は教師としての喜びを噛みしめます。これからも、子どもたちの心に響く授業を追求し、共に成長していきたいと思います。


皆さんいかが思われますか?ご感想ご意見等ぜひお待ちしております。


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