"You  can  take  a  horse  to  the  water, 
but  you  can’t  make  him  drink."

この言葉をご存知だろうか?
イギリスのことわざのようで、
「馬を水辺に連れて行くことはできても、
水を飲ませることはできない。」
という訳だ。

私ができることと、相手ができることには境界がある。
「人を変えたい」
相手を変える事は、非常に難しい。
相手の考えを変えなければならない。

私は仕事柄、数学を教えている。
1クラスあたり40名ほどいる中には、授業を聞いているか怪しい生徒も見受ける。
(もちろん、興味津々となるような授業をできていない私にも非があるがひとまず置いておこう。)
このようなことは例年ある。

新学期は、環境も変わりみんな顔を上げ授業を受けているように思えるが、2ヶ月、3ヶ月と過ぎるとその差が出てくる。
慣れというものだろうか?
私自身も高校時代は、どちらかといえば、
いかに「バレずに寝るか」を工夫したものだ。
別にそれが悪いとは思わないが、もちろん失うものもある事を自覚した上でそのような行動は取るべきだと思っている。

私は、都度このことわざを伝えている。

"You  can  take  a  horse  to  the  water, 
but  you  can’t  make  him  drink."

学校は、学習環境を整えて、計画に沿った授業をする。
質疑応答はいつでも歓迎している状態にある。
しかし、私たちができることはそこまでだ。
もちろん、やる気が上がるような啓発はするつもりだが、
最終的に勉強するかは、あなたが決めることだ。

「はいはい、また何か言っているな」と聞き流す生徒も、
「確かにそうだ」と自分事として捉えてくれる生徒もいる。

新採から数学を見てきたコツコツ頑張っていた彼は、今年早稲田大学に合格したと連絡がきた。

どうやら、水を飲んでくれたらしい。

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