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インボイスでvtuberの在り方が変わるか?~従業員となるか個人事業主か

国税庁のHPによるとインボイス制度とその目的について

適格請求書(インボイス)とは、売手が買手に対して、正確な適用税率や消費税額等を伝えるものです。具体的には、現行の「区分記載請求書」に「登録番号」、「適用税率」及び「消費税額等」の記載が追加された書類やデータをいいます。インボイス制度とは、<売手側> 売手である登録事業者は、買手である取引相手(課税事業者)から求められたときは、インボイスを交付しなければなりません(また、交付したインボイスの写しを保存しておく必要があります)。<買手側> 買手は仕入税額控除の適用を受けるために、原則として、取引相手(売手)である登録事業者から交付を受けたインボイス(※)の保存等が必要となります。(※)買手は、自らが作成した仕入明細書等のうち、一定の事項(インボイスに記載が必要な事項)が記載され取引相手の確認を受けたものを保存することで、仕入税額控除の適用を受けることもできます。

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/invoice_about.htm

とある。一方インボイス制度は、ペンネームや芸名で活動するクリエーター(VTuber・YouTuber・漫画家・作家・アーティスト・俳優・声優 等)の本名を含む個人情報を、国税庁がウェブサイトで全世界に公開し、誰でも全件ダウンロードできる上、商用利用も可能なことが一部で問題視されている。

ところが、インボイス反対の声がツイッターの一部のインフルエンサーばかりで声明に対しての運動があまり大きくならないのはなぜだろう。

おそらくは殆どの労働者(有権者)にとって、年1000万円以上も売り上げている個人事業主に対して共感が集まりにくい、というのがあるのではないだろうか。

むしろ転売ヤーや情報商材、オンライン水商売などで、名前や顔を隠して個人名義で大金を隠しているような事業者に対して、会社勤めの人からすれば表には出さずともふわっとした嫌悪感が強い。

殆どコンテンツを消費する側すれば他人事というわけだ。

ツイッターにあるようなインボイス反対の意見は納得できる部分がありながらも、この動きは世界的な潮流として、マネーの流れを透明化するというテーマ(マイナンバーやデジタル円の発行)と、国内の政策においては中小企業の再編というテーマがある。
そのためこれらの意見は無視される可能性が高く、紆余曲折はありながらも自分はこの制度がやがて適応されるものだとして考えている。

各問題点についてはほかの方が解説しているようなので、それらを踏まえた上でこの制度後のvtuberがどのようになるか、ホロライブを代表例として予測していきたい。

会社員になるか、法人代表に家族を立てるか

大手のホロライブに所属しているホロメンは主に白銀ノエル(日南として収益活動)のようにカバーと法人契約を結んでいるケースと、さくらみこや兎田ぺこらのようにカバー社の従業員として雇用契約を結んでいる(中身で収益活動をしていない)ケース。他にも声優事務所など他事務所に所属しながらアバターの演者として個人契約を結ぶケース(演者が声優の人はこのパターン)が主である。また企業の規模の大小によって絵師などのクリエイターと個人事業主として別に専属契約を結んでいる場合もある。
カバー、ぶいすぽ、リアクトは出資系列が同様なので、契約内容もそれほど変わらないと思う。

どのようなケースでも、インボイス適応後の契約で本名バレや住所バレの危険性から回避するためには、中身の集金をストップしてカバーの従業員として一生を終えるか、中身の活動を続けるなら家族など信頼できる人を代表に立てて、法人として契約を結んで活動するか(大手のYouTuberはこの方式)を選ばなければならなくなるだろう。

今までデザイナーやプログラマーに対してキャリアを無視して半ば無理言っていた事業者サイドにも契約の見直しを迫られることになるだろう。

企業所属ならまだなんとかなるが、V個人勢が個人事業主として身バレにビビりながら生計を立てていくのは益々大変な時代になる。

インボイスを機に、活動の舵をきる時期

湊あくあやラプラス・ダークネスなど演者で収益活動をしているホロメンは従業員として続けていくのか、個人事業主としてこのままやっていくのか半端な位置に居るので葛藤しそうである。

今後の配信スタイルから契約更新をどのように変えたのか分かるだろう。

もっとも根本の日本経済が地盤沈下しており、このままキャリアも積まずに囲いから元気玉を集めてのうのうとFIRE生活できるとは到底思えない。

今後のことを考え、結婚して裏方に回ることも考えられる。

消費する側からは全く変わりない日々が続くように思えるが、コンテンツビジネスを展開するフリーランスやサポートする人たちにとっては、一層受難の日々が続く。

悪い大人にだまされないようにしてほしいものである。

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HIROKI
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