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エッセイ「二十代の終わり」

20240921

二十代、最後の夜。
特別なことをしようとも思わない。
まあ、連休だったらしようとも思えるけど、連休が特に忙しいから仕方ない。

そうか、もうそんなに経ったのか。
なんて思う時もあるし、まだそのくらいか。とも思う。

三十って、かなり微妙だ。
四十だと、だいぶ生きたな思うかも知れない。
五十だと、残りの年数を数え始める。
六十だと、もう良いかなって思う。
七十だと、それまでには死んでおきたい。

三十年間、俺は産まれてきてもいない。
ずっと死んでいる。というより、「生」以前の状態だ。
何故なら、俺の絵や詩は無視し続けられているからだ。
それしか出来ない奴だからだ。

そう思いたい、という面もある。
だってそっちの方が格好良いから。
でも、実際にずっとやってるし、それ以外合っていない。
だから、そう思うことも事実だ。

俺は自分の絵と詩が大好きだ。
それは死ぬまでそうでありたいと思う。
逆に、死ぬまで認められたいという気持ちに苦しむことになる。
じゃあそれが嫌だからとやめられるか?と言われても、やめられるわけでもない。

俺は物心ついた頃から煉獄にいる。
彷徨い続け、痛みを受け入れ続ける。
破裂することはない。無くなることもない。
ただ膨張していく。

その塊が俺の作品で俺だ。
だから俺は天才であると自分で思っている。
誰に言われようと、それは変わらないし、それが凄いとも思わない。
認められない天才など、飲んだくれの役立たずと同じだ。
(これは誰かに失礼になりそうだ)

とにかく、今日は二十代最後の日。
明日からも特に変わったことはなく回る日々に、皮肉で乾杯したい。

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