詩「装填」
20240615
瘡蓋だらけのコンクリートと
お似合いの靴でタラッタッタッターラ
夜は長そうだけどとっても短い
朝から夜まではとっても長い
擦りむけた頬にハンカチを当てて
灼熱のネオンと誘蛾灯を跳ね返しながら
かけすぎて飽きた眼鏡を吹っ飛ばして
リズムとメロディーに歩幅を合わせて
歪む視界 なんとなく 中華料理店に入り
一番色鮮やかな天津炒飯を注文して
口に入れた途端にシュワシュワと溶けてゆく
テーブルに突っ伏してだらしがない
瘡蓋だらけのコンクリートの上で
液状になりながら目覚めたら1時半
まだまだ始まったばかりの夜
あんかけになりながら排水溝を避けて彷徨う
擦りすぎた脳にティッシュを詰め込み
溢れ出る天津炒飯を必死に留まらせて
まだまだ働いてもらおうとする
給料など払われないブラックな肉体の労働
滲む視界 錯乱しながら 家に帰り
あんかけな身体を慎重にベッドに滑り込ませ
丁寧に掛け布団をかけて瞳を閉じれば
朝を知らせるアラームが鳴る
The End ?
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