詩📓「ゴゼンヨジ」
20240524
小鳥の声 烏の声 カンカンカンと 鉄を叩く音 朝が来た 来てしまった 遠くから重いものを引きずる音 正体はわからない 冷蔵庫 こいつは厄介だ いつもうるさい 換気扇 こいつも厄介だ いつもおしゃべりだ 夢 見たかったなぁ 何処に落としたか また烏の声 あいつに食われたか それとも 冷蔵庫の中にあるか 冷えた夢 スプーンで掬って 煩わしい考え事を忘れるため 服用すべきだ 身体の中で分解されて 排出されるまで 夢は 幻は 記憶の断片は 空想の世界は 生き続けて また小鳥の声 朝が 連れてゆく 行ってはいけない場所へ 死へ だんだんと 近付いて 今が 浪費されて また小鳥と烏だ お気に入りの時計が 四時を知らせる ピピッという音と一緒に 漂う 揺蕩う 睡魔だ 久しぶり まどろみ 途切れ 夢は もう
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