詩「独り言に埋もれ」
20230720
独り言に敷き詰められた部屋の中で
ポツリとまた任せるままに生まれるのを待って
一言で変わる景色を夢見て
何も持っていないことを哀れんで一日が終わる
役に立たないものが愛おしくて
全てが無駄だと思い込むことに必死になり
生きているのも死んでいるのも同じで
ゾンビになった気分で夜を徘徊する
古着で武装したままでなら
すれ違う人々は気が付かないだろう
そっと首元に歯形を残して
似たような奴らを増やしてやりたくなる
コップに入れたアイスコーヒーが
氷を溶かすほどにはまだ何も終わっていない
独り言がまた生まれ始めれば
ペンとキーボードが弾き出す答えを眺めている
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