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弁護士解説,一存に帰すのか(最高裁昭和41年5月19日判決)*共有者相互間の明渡請求

この記事に来ていただき,ありがとうございます。
弁護士の廣井雅治です。

今回は,「判例分析 占有原理の鐘が鳴る」シリーズの第7回目です。最高裁昭和41年5月19日判決を分析してみました。

今回の関係図は,次のとおりです。

共有者相互間の明渡請求(最高裁昭和41年5月19日判決)

法的な論点としては,「共有者相互間の明渡請求」ということになりますが,ことの発端は「家」の問題です。「家制度」の残照を留めるともいえるこの事案のモチーフは,しかしながら現代の人々の意識にも,どこか抜き難く潜んでいるように思われます。

この最判からは,家制度,戸主権,分家,家督相続,戦後の民法改正等の歴史的探究課題,あるいは,家業の継承,世代間葛藤,土地利用,老年論など,さまざまな分析視角が得られるところです。

ではまたです。

【この最判の学習者用判例集】
「共有者相互間の明渡請求」『民法判例百選Ⅰ 総則・物権(第8版)』別冊ジュリスト237号150頁(有斐閣,2018)



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