「宿根木」 日本海航路の廻船基地として繁栄した佐渡島の港町
比呂池の撮影した重伝建シリーズ11
「宿根木」(しゅくねぎ)は、新潟県 佐渡島 南西部の港町です。
集落の海側には日本海からの強い潮風を防ぐ「竹垣(風垣)」が築かれています。
江戸から明治時代にかけ、日本海航路(北前船・千石船)の廻船業の基地として、船主や船大工が集住しました。
一時期は佐渡の富の1/3を集めた言われるほど繁栄しましたが、明治中期になると、長距離輸送は鉄道網にシフトし廻船業は衰退していきました。
1ヘクタール程度の狭い低地に家屋が密集し、多くの建物が総2階建て、外壁は吹きつける潮風から守るため縦板張りとなっています。
江戸時代以降、瓦屋根が普及しましたが、最近は昔の様に石置き木羽葺き屋根に復原された家屋もあります。
三角家(さんかくや) 敷地に合わせた三角形の家屋です。
上の写真の石橋は、安永年間(1772年~1781年)に広島県尾道から運んだ御影石(花崗石)で作られています。
行く時は積荷が満杯で船は安定しますが、帰りは荷物が無くなり不安定となり、石を積んで安定させたとの説明をいただきました。
1991年(平成3年)重要伝統的建造物群保存地区に選定されました。
伝建協 > 佐渡市宿根木
https://www.denken.gr.jp/archive/sado-syukunegi/index.html