[きょうの映画紹介] レディ・イン・ザ・ウォーター(2006)
レディ・イン・ザ・ウォーター(2006)
出演:ポール・ジアマッティ、ブライス・ダラス・ハワード他
個人的おすすめ度:★★★
M・ナイト・シャマラン印のファンタジー?ミステリー?映画。GYAOにて視聴。
・wikipedia
・Filmarks
M・ナイト・シャマラン印ということでやや警戒しながら観始めてしまったが、うーん、この、なんというか、シャマラン映画だな~っていう。
この人の映画について脚本や世界観にあーだこーだ言っても仕方ないし、何があっても「この人の映画はそういうもん」だから、まぁ諦めて受け入れるしかないんだよね。それをわかってない奴だけが厳しく批判してる。
この映画の舞台となるマンション?は個人的にすごく好き。種種雑多な人が住んでいて、管理人の主人公が毎日色々ありながらもなんとかみんなとうまいことやってて。誰か何かあった時にはみんなで力になって、っていう。
普通なら、こんな突拍子もない話がいきなり舞い降りてきて「協力してくれ」って頼まれても「ハァ???」って感じになるんだろうけど、安易にそうはならないところも良いというか、こうやって周りに住んでいる人達に当たり前に助けを求めてもいいんだよなって思える。
ご都合主義だなんだって言われてるけど、映画だってドラマだってアニメだって人の作ったモンは全部そうでしょうが。シャマラン印だけのことじゃないと思うよ。
出演者は、主演にポール・ジアマッティ。非常に愛嬌があり、哀愁の漂う唯一無二の存在。彼は吃音を持っている役なのだが、保護した女性と話す時だけはなぜか吃音が出ずスムーズに話せるという設定がすごく良かった。
そしてそんな主人公に偶然保護される女性にブライス・ダラス・ハワード。非常に美しく、儚い。赤毛なのがそれっぽくて良かった。
他にも、よく見ないと気づかないレベルでジャレッド・ハリスがいたり、監督のシャマラン本人がかなり重要な役で出ていたりする(そのせいかラジー賞もめでたく受賞したようだが)。
このストーリーを「なんで中世ヨーロッパを舞台にしなかったんだろう」と観終わってすぐ思ってしまったけど、そうなると、こんな自分みたいな素人でも思いつくレベルの平凡なファンタジードラマで終わるだけだっただろうし、種種雑多な現代の団地というリアリティ溢れる舞台だったからこそあぁいうファンタジーでミステリーな設定が活きたのかもしれない。
一本の映画としては好きでも嫌いでもないけど、この世界観とかキャラクターにまたそのうち会いたくなっちゃうかもしれない。独特の不思議な魅力を持ったシャマラン映画だった。