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上司がディスカッションに参加する時

上司として一緒に仕事をする仲間とディスカッションをする時に気を付けなければならない事に次のような項目があると思います。

『自分がトップ』のチームにしない

チームで仕事をする時それは『一人ではできない大きな仕事を実現する為』『個人が持っていない能力を全体で補う為』であるはずです。しかし現実には自分がリーダーとしてチームを作り運営すると、つい上から目線の上司としての発言をしてしまうからです。

言い換えると自分が全てにおいて上でなければならないという責任感でメンバーを選び、接してしまっているのではないかという事です。

チームで目標を達成したい時にこれは逆効果です。チームワークですから、皆で大きな仕事をする事や自分の持っていない能力を補うために組むものですから、むしろ自分より能力の高い人を集め、それぞれをプロとして尊重して接した方が良い仕事ができます。

ここでのコミュニケーションは『指示、命令』ではなく『期待、信頼』に基づくものです。つまり上から目線で知ったかぶりをするのではなく、教えを請うべきだという事です。

正し、これには勇気が要ります。メンバーの目にはリーダーとして不甲斐なく映り、その心が離れていくのではないか…? しかし実際には全ての領域で自分がトップである事を優先した結果チームの目標が達成できない方が人心は離れていきます。

いかに自分より優れた人に働きやすい環境を提供するかがリーダーの仕事であるとすら言えるのではないかと思います。

19世紀から20世紀に『鉄鋼王』と称された米国のアンドリュー・カーネギーの墓碑銘は有名です。『己の周りに、己より優れし人物を集めたる者ここに眠る』迷った時にはこの言葉を思い出してみましょう。

やる気を引き出すには

自分のミスは素直に認める

リーダーは間違わない方がいいですが人間ですから間違う事もあります。このミスがチームにとって致命的なモノでなければ、その時はメンバーの力を借りて修正すればいいだけの話ですが、むしろこの時『自分は間違っていない』と主張し続ける方が傷は大きくなります。たとえその主張が論理的であってもそうです。

修正が必要な時は、先ず自分が間違った判断をしたことを素直に認める事です。これもリーダーとしては古くて新しいテーマで、論語にもこれと同じ主張が説かれています。

ではなぜ間違いを認める事が重要なのでしょう。部下は自尊心が先に立つ人よりも正直な人に付いていきたいと思うからです。更には対面を保つ為にミスを認めずにあれこれ言い訳をする事は、その後の修正を遅らせます。ミスを認めなければそこに留まってしまいますが認める事で次のステップに進む事ができます。

ただし一度ミスを認めて謝罪した後はむやみに何度も謝罪し続けないことです。『さっきはごめんな』『ほんとに悪いと思っている』などと連呼すると、あなたを『いい人』にする事はあっても『付いて行きたいリーダー』にする効果はありません。

部下に『申しわけない』という気持ちがあるのは分かりますが、やるべき修正の作業に集中し、その作業を完了させた後、協力してくれた部下にお礼とともに伝える時まで謝罪の気持ちは取っておくべきです。

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