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喫煙の習慣

喫煙

近年、喫煙人口はすごく減りました。飛行機や鉄道などの交通機関や事務所、劇場など公共の場所を初めとして多くの場所が禁煙になっています。今から50年前とは様変わりしました。シンガポールなどは国全体が禁煙みたいなものです。

僕の場合は大学生の頃、20歳になって成人したら飲酒や喫煙ができると言われていたので、好奇心と大人に見られたいという事もあって何回か試したことがありましたが別に美味しいとは思いませんでした。

就職してから37歳まで約15年の間一日にほぼ2箱を吸っていました。納税金額も結構なものになったと思います。朝の出社時には空であった事務机の灰皿が夕方退社する頃には吸い殻がうず高く盛り上がっていました。その頃は多くの男性社員が喫煙者であった為、注意される事もなくそれが当たり前だと思っていました。

特に美味しいとは思わないまま、たばこに火を点ける事が癖になっていたみたいです。朝起きた時、食事の後やコーヒーを飲んだ時、電話を掛ける時や考え事をする時などためらいなくライターに手が伸びていました。恐らくニコチン中毒にもなっていたのでしょう。今考えると周囲のタバコを吸わない人たちにおおいに迷惑を掛けていたのだと思います。

喫煙の習慣は元々アメリカ原住民のもので、コロンブスの一行によって西欧社会に持ち込まれたものらしいです。ではなぜ多くの人が健康を害すると言われていて自分でもいけないと感じている喫煙がこれ程までの習慣になったのでしょう? またなぜ多くの喫煙者にとって禁煙が苦しいのでしょう? これは人間の脳の構造が関係しているとの事です。

禁煙

脳細胞はニューロンを構成しています。そして、習慣はパターンニューロンによって確立されています。確立されたパターンニューロンは刺激を受けている間は活発に働きます。しかし刺激を受けないでいると徐々に活動領域から退いて行きます。使わないものは必要ないので退化していくという事です。

その出来事に関する行動をせず、気にもしなくなったらパターンニューロンが減退を始めます。実験によると、その活動をしなくなってから退化が始まるまでには21日間かかるそうです。

禁煙の場合はたばこを吸わなくなった時からパターンニューロンが減退するのではなく、タバコを意識しなくなった時から減退が始まります。煙草を吸わなくてもまだ『吸いたい』という欲望がある間は、パターンニューロンが働いている証拠です。また減退の仕方は順番に行われるものではなく、断片的に減退していくものらしいです。

幼い頃、あご髭を生やした男性に性的暴行を受けた女性が大人になってから、あご髭を生やした男性を見ると、なぜか緊張して震えだすといった本人にも理解できない症状が現れたりするそうですが、これはトラウマの原型です。パターンニューロンは減退しているのに記憶だけが断片的に残っているのです。

経験してしまった出来事はその人の中に残り続けるので克服するには、その出来事を受け入れて恐怖突入を繰り返して乗り越えるしかありません。多くの人が経済的理由と環境の汚染問題から通院してでも禁煙に挑戦しています。

シシャは習慣性がなくて美味しい

振り返ってみると、僕の場合は禁煙するつもりはなかった時に酷い風邪をひいて気管支炎になってもまだタバコを吸い続けていました。するとある時,
急に煙草に火を着けるだけで咳きこんでしまい、いつの間にか煙が嫌いになっていました。気が付くと1週間も経っていて、『あれ、タバコを吸いたくないぞ』と思いました。

それからは習慣性が弱いアラビアの水タバコ(シシャ)以外は手にしたくなくなり、結果的に禁煙は成功しました。今となっては苦しまずに禁煙出来て良かったと思います。

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