同調効果
相手に理解してもらうコミュニケーションには先ず相手に合わせる姿勢を見せる事が大事です。
同調効果
交渉する時は主語の使い分けが重要です。一般的には主語は『私』ですが、これを『皆さま』や『多くのお客様』など、人称を変えてみる事でも説得力は向上します。政治家のスピーチを聞いているとここに気を使っているのがよく分かります。
相手は『私』という一個人の意見だと、その人が言っている事が本当に正しいのかどうか、疑いを持ってしまうので、交渉は難しくなります。これが『みんな』という多数意見になると『これは正しいのではないか』あるいは『乗っておかなければ、損をしてしまうのではないか』という考えが働くので意外にうまく行ってしまいます。
これを同調効果といいます。ローマ帝国時代に貴族が元老院で演説をする時に友人に同席してもらいお金を払って頷いてもらっていたという話や、昔の米国のコメディー番組で笑い声が効果音として録音されていた事などはこの同調効果を狙っていたのでしょう。
日本では『同調圧力』という似た言葉が用いられています。これはムラ社会的な日本の民族性の中で、他の人と同じようにしておかねばならないという意識が強要される事を指します。いかなる人種や民族にも『他の人もそうなのだから』という意識は存在します。どんなに個人主義がはびこっている民族でも多数意見には押し流されているものです。
この同調効果は米国の心理学者が実験によって明らかにしたものです。多くのイベントがサクラを動員して同調を促す事や行列マーケティングの手法はこの効果を狙っています。同じように多数の意見をでっち上げる事ができれば、多くの人が同調し易くなります。
とにかく、交渉する時には主語を『私』にせず、『皆さま』『多くの国民』『多くの企業』等自分が多数の側にいる事を示す事ができれば勝ったのも同然となります。人は孤独を恐れるものです。
好かれる女性の男性との会話
例えばカップルで喫茶店に入ったとします。いい女は、自分がたとえ紅茶が飲みたかったとしても『僕、コーヒーにしようと思うけど』と言われたら『ちょうど私もコーヒーが飲みたかったの』と言います。これが基本です。お店に入る前に『なんかコーヒーでも飲まない?』と言われたら『え、何でわかったの?』と言います。そうする事で相手の肯定感が上がり
ます。
自分が我慢するのではなく、相手に合わせるのが大人です。例えば『お寿司を食べに行こうか』と誘われた時『すみません、ちょっと今日お昼に食べちゃったんです』『そしたら中華にする?』『中華は昨日食べたから』となるのは残念な女です。ここでいい女は『あ、いいですね』とお昼にお寿司を食べた事はおくびにも出しません。すぐに誘いに乗っていけるのです。
『じゃ、焼肉にする?』と言って、『焼肉は今ちょっとカロリー的にね』と言われると次から誘いにくくなります。自分のストライクゾーンはできるだけ広く取っておきます。会話が弾まないのはストライクゾーンが狭いからです。自分の好きな所をピンポイントで待ちすぎると、相手と話が合いません。
話のテーマがなかなかストライクゾーンに来ないので見送り三振の状態になります。会話が弾むかどうかは『ボール球でも打っていこう』という事ができるかどうかです。『お寿司を食べに行こう』と言われて『え、何でわかったの?』と言うと相手は『気が合うんじゃないか?』と思います。
プレゼントをもらった時も『え、何で分かったの?』と言えばいいでしょう。一番がっくりくるのは『持っている』と言われた時です。その情報は不必要です。残念な女は自分の持っている情報を全部ばらしてしまうのです。『何で分かったの?』というのはある意味かわいい嘘です。