後出しジャンケン
勝ちたい勝負に気を付けるべき注意点をいくつか述べてみます。
後出しジャンケン
先出しジャンケンは幸せな気分になる為の生き方です。それでは後出しジャンケンは? これはビジネスで負けない交渉術のひとつです。
例えばあなたが購入側で相手に見積もりをもらうとします。『もう少し安くなりませんか』あなたが値切る。『いくらなら買っていただけますか?』営業マンが聞きます。『そうですね、△△△万円なら何とか』『分かりました、△△△万円の線で上司の決裁を取ってきます』
あなたは値引きをさせた事で嬉しいかも知れませんが、自分から数字を提示した段階であなたの負けです。営業マンは数字を聞いてから考えます。つまり後出しジャンケンというわけです。これではあなたは勝てません。
『いくらなら買って頂けますか?』と訊かれたら『いくらまで引けますか?』と質問には質問で応えて主導権をとり、相手から先に数字を提示させるように仕向けます。これが商談です。
負けない手を考える
鎌倉時代末期の吉田神社の宮司で随筆家、卜部兼好の徒然草によると『勝とうとするのではなく負けない様にすべきだ』と言います。勝負ごとにおいて人はついつい勝とうという気持ちで臨んでしまいます。ところが勝とうとすると気負いが出来てしまいそこにスキが生れます。また相手の事を冷静に見えなくなってしまいます。
負けない様に全力を注げば相手の攻め方を冷静に観察できる上、自分の弱点を見極める事も出来ます。この事を意識して戦略を立てるべきだと言われています。
譲歩
『まっ、今回はいいわ』と譲歩したくなります。そのほうが楽だからです。しかし譲歩したこの一歩が二歩、三歩の譲歩を迫られていく事になります。ビジネスの戦場では譲歩する人は大成できません。
ただし何が何でも突っ張れという事ではありません。ヤクザでも最後は手打ちがあります。だからビジネスでも退くべき所は退く。これを損して得取れと言いますが、譲歩とは似て非なるものです。
『損して得取れ』は一歩退いているように見えても実態は戦略的な攻めであり、譲歩とは基本的に異なる事を肝に銘じておくべきです。ボーダレス、グローバルスタンダードという21世紀の経済環境は分かり易く言えば『国は関知しないからお互い自由に攻めてよろしい』という事です。
退いてはいけません。退けば頭から真二つに割られるのです。現代のビジネスマンは不退転の決意と徹底した攻撃能力が要求されています。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?