【プレゼンに悩むあなたへ】天才カエサルに学ぶ「伝える力」(3)
(写真はカエサル=塩野七生さんの「ローマ人の物語」より)
相手の心に深く残る言葉を、あなたが見つけ、発することが、あなたの存在を相手に強く印象付けることになります。
ユリウス・カエサルが口にした印象に残る言葉は枚挙にいとまがありません。
敢えて、1つ挙げるとすれば
、やはり「賽は投げられた」でしょう。2000年以上にわたってこのセリフが生き続けているのは、なぜでしょうか?
ローマは、フェニキア人の大国カルタゴとの死闘を制して版図を地中海世界に広げ、その後も領土は拡大していました。
カエサルは、共和政を担ってきた元老院体制では巨大になったローマの舵取りはできないと分かっていました。こんなカエサルを元老院は国家の敵と断じます。
ローマでは、軍団を伴って本国には入れません。しかし、軍団なしではカエサルは捉えられ、処刑です。一方、軍団を伴えば元老院派との内乱は必至です。
彼は、目標の政体改造へと進む道を選びます。国境のルビコン川を軍団と越えたのです。
渡河を前にしたセリフが、「ここを越えれば人間世界の悲惨。越えなければ我が破滅」「賽は投げられた」でした。もう後戻りはできない。この決意が込められています。
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