【ゲーム感想】Florence

‎Florence

現在iosでセールになっており120円で買えちゃいます。
私もこのゲーム今年初めてプレイしたのですが、このセール情報をみて再度プレイしました。
いや～面白い！
本作ほどゲームというエンタメの魅力をプレゼンするのに適したタイトルはないですよ！！
しかもクリアまで1時間弱で終わるため気軽にプレイでき普段ゲームを遊ばない人にもオススメできるタイトルです。

ちなみにSwitchやPCでも遊べますが基本タッチ操作前提でゲームがデザインされているためインターフェース的にスマホが一番良いと思います。。

短いゲームなんで簡単な感想を書いてみます。

ジャンルとしてはインタラクティブノベルとでもいいましょうか。
ゲーム体験としてはビジュアルノベルに近いです。
物語のジャンルはラブストーリー
25歳女性会社員とミュージシャンの少し大人な恋愛模様が描かれます。

本作はプレイ中テキストがほぼ出てきません。
プレイヤーは簡単なミニゲームを通して物語を読むことになります。

「ゲームプレイで物語を読ませる」

ここが本作最大の特徴であり、ゲームならではの楽しみが体験できます。

はい～ネタバレなしはここまで、
このゲーム具体的に書くとすべてネタバレになるなあ(笑)

まあチャプター１くらい良いかもしれないけど、やっぱりゲーム体験そのものに感動する部分があるので予備知識なしでプレイするのが絶対楽しいと思います。

～ここからネタバレあり～

・ゲームプレイによるストリーテリング

物語は朝7時にアラームが鳴りフローレンスが起きるところから始まる。
アラームをタップして止めるともう一度眠りについてしまうフローレンス。そして画面が暗転したあと、またアラームが鳴っており時計を見ると15分経過している。再度タップしてアラームを止めるとようやく起床。

その後歯を磨く。ここでは画面下の歯ブラシをスワイプする

その後会社へ向かう電車の中でSNSを確認し、友人の投稿にいいねやリツイートを押す。

この一連のシーンにより私はゲーム開始１分弱で主人公にシンクロすることができた。私の生活パターンと同じということもあるが、そうでない人でもこの細かな日常生活をゲームプレイを通してみることで短時間で感情移入することができると思う。

このゲームで最も関心したシーンはフローレンスとクリシェの初デートのシーンだった。
ここでは会話の吹き出しがジグソーパズルになっており、
その難易度が二人の親密度を表現していた。

親しくなればなるほどパズルは簡単になっていく。

物語後半では二人の関係が悪化するのだがそこでは徐々にパズルが難解になっていき、最終的には絶対に組み合わさらないジグソーパズルになってしまった。。。。

・物語の結末について

このゲームの結末について皆さんはどう思いましたか？
色々と意見が分かれる結末だったのではないかと思います。

フローレンスはクリシェと別れたあと彼から以前プレゼントしてもらったパレットを使って絵を描き始めます。これは子供のころからの彼女の夢でもありました。その後描いた絵が徐々に評判になっていき最後は自身の個展を開くにいたるまで成功します。

ポイントだと思ったのは彼女が絵描きというクリエイティブな職に就いたことでした。
仕事で充実した毎日を過ごすというエンディングだとしても、冒頭で働いていたような事務仕事だと少し複雑な気分になったのかなと思います。

好きなことを仕事にする。

これはある意味結婚よりも叶えることが難しい夢なのかもしれません。
特にフローレンスのようなクリエイティブな職業はなおさらです。

将来の夢とは一つではなく大小様々あります。
恋愛,仕事,友達,趣味etc
私の中でもそれぞれこうありたいなーという漠然としたものがあり
本作をプレイして改めてそれに気が付きました。
決して単純なハッピーエンドではありません。
ですが、プレイした後少し大人な思考に入る素敵な物語だったと思います。

・総評

ゲームプレイを通して物語を読ませるタイトルとしては「ヘビーレイン」等のQuantic Dream作品で割と体験しているが、本作はそれらに比べても圧倒的にスマートでカジュアルだった。

1時間弱でゲームの魅力をここまでプレゼンできるタイトルは無いと思う。

スマホで遊べるため普段ゲームをやらない人にもオススメできるし、しかも今なら120円

プレイした後は良質な小説や映画を見終えたときのような気分になり感想を誰かと共有したくなるそんなゲームでした。