親を捨てた
2024/10/29、私は親を捨てる。
私は約20年間、虐待家庭で過ごした。
叩く、殴る、蹴る、首を絞める、外に閉め出す、暴言を吐く、体を触る…数え切れない程の辛いことをされて育った。
そうして私は、複雑性PTSDになった。
だけど、両親の愛情が全く無かったとは思わない。
誕生日やクリスマスにプレゼントをくれた。
可愛いお洋服を買ってくれた。
旅行だって行った。
楽しいことも沢山あった。
確かに、愛情はあったんだ。
でも、それよりも、私はずっと辛かった。
とても怖かった。毎日苦しかった。
少しでも父親から離れるために、楽になるために、20歳の時に祖母に家に逃げ、大学を辞め、将来の夢も、何もかもを諦めた。
私を精神疾患にさせた父親を、私は許したいとは思わないし、思えない。
でもいつまでも固執していても仕方ないのかもしれない。
そこで私は、『名字を変える』という選択を取った。
今まで名乗っていた名字は父方のもので、両親が離婚した時に婚氏続称の形をとり、母親と私は父方の名字のまま変えずに使い続けていた。
私は父親と離れたことがきっかけで、父親に関するトラウマに過敏になり、この名字で呼ばれたり書かれたりすることに、大きな苦痛を感じるようになってしまった。
そして、いつまでも父親に支配されているような気分にもなる。
そこから抜け出し、父親とは完全に縁を切ることで、私はやっと、私の人生を生きることが出来るようになるのではないかと思い、名字を変える決意を固めた。
遂に、父親の名字を捨てる。
名字が変わる。
名字を捨てたら、父親とはもう無関係。
母親も再婚して、祖母の家を出て行く。
でも私には、祖母だけじゃなく、沢山の支援者や友達がいる。
沢山の味方がいる。
覚悟を決めなきゃ。
父親のことなんか、もう知らない。
父が不幸になったのは、父の自業自得だ。
過去のトラウマとも、これから曝露療法で決別していく。
死ぬ訳にはいかない。
私は私の人生を歩いていく。
祖母が
『あずには幸せになってほしいな』
と言ってくれた。
そうだ、私は幸せになっていいし、ならなきゃいけない。
生きなきゃいけない。
そう考えてたら
今までの辛かったことを思い出したら
家族がバラバラになると思ったら
涙が溢れて止まらなくなった。