ライフプラン①ー戦略立案に必要なのはFACTに基づく徹底的な現状把握ー
サマリー
① ライフプランをFACTに基づいて作ると現状と将来を把握できる
② 現状/将来が見えると、目標とのGAPを把握できる
③ 目標と現状のGAPを埋める戦略を立案することができる
その結果、メリットがたくさん!
たとえば…
・漠然とした不安が明確な不安になる(場合によっては不安が消える!)
・仕事のパフォーマンスが改善する(統計的な根拠アリ!です)
・お金に振り回されるのではなく、お金を上手に使えるようになる
1.ライフプランとは?
みなさんは、ライフプランという言葉をご存知でしょうか?
ライフプランという言葉に対する権威ある定義は存在しないので、
簡単に「世帯の将来のお金がどうなるのかを確認するもの」とします。
金融庁だったり日本FP協会だったり全銀協だったりのHP上でシミュレーションできます。
いくつか質問に答えるだけです。
ただし、かなり単純化されているので決して鵜呑みにしてはいけません。
本当にかなり単純化されているので、あくまで参考程度に。
きっと思っているよりも悲観的ではない結果となるはずです。
日本FP協会
https://www.jafp.or.jp/know/lifeplan/simulation/
金融庁
https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/lifeplan_sim/index.html
全銀協
https://www.zenginkyo.or.jp/special/lps/
ところで…みなさんはご自身のライフプランを手元に持っていますか?
おそらく持っていせんよね。
わたしだってこの仕事をしていなければ、持っていないはずです。
みなさんがライフプランを持っていても、保険加入時・住宅購入時などに販売業者・仲介業者から手渡された、
決してFACTではないやたらと都合がいいライフプランではないでしょうか。
(なかにはちゃんとFACTを吸い上げたライフプランがあることも承知しています)。
2.ライフプランをつくらない理由
ではなぜ多くの人はライフプランを持っていないのでしょうか?
理由は下記3点のいずれか、または合わせ技のどれかです。
① ライフプランをつくるのがめんどくさい/そんなもの知らなかった
② 誰に頼めばいいのか、どう作ればいいのかがわからない
③ 現実を直視するのが嫌だ
たしかにライフプランをつくるのはめんどくさいですよね。
マイナーなのでライフプランという単語を知らないのも無理はありません。
そもそも誰に頼みどう作ればいいのかわかりませんよね。
そして人によっては現実を直視するのがつらいでしょう。
人生の目標は個々人によって異なります(目標なんてなくても、えがおで過ごせるなら素晴らしい)。
なので戦略も当然人によって異なります。
でもこれは戦略策定Phaseの話。
3.ライフプラン策定で最も大切なことはFACTです
戦略云々以前に、全員に対して「ここをミスると戦略が全て台無しになってしまう」といえることが一点だけあります。
それは、「現実がどうなのか?」をFACTに基づいて正確に把握できていないことです。
・既存の貯金額が嘘…
・投資信託の残高が嘘…
・カードローン残高があるのに言わない…
・昇給してるのになぜか物価は一定…
・物価は上昇しているのになぜか昇給していない…
・死亡時の遺族年金見積もりがめっちゃ固い…
・退職所得の計算方法が違う…
・なんでオレのリタイア時期を勝手に決めてんの…
・何も伝えていないのになぜか子どもが全員私立に通っている…
・投資信託の単年利回りが5%だったり0.01%だったり…
・いつの間にか専業主夫・主婦になってるやん…
・お前が売りたい金融商品がいつの間にか組み込まれてるやん…
こういうところで、普通に数百万円/数千万円ズレます。
数千万ズレると、それってもうそのライフプランを土台に議論しても価値がないんですよね。
ちなみに、将来の見通しは楽観的過ぎても、悲観的すぎてもNGです。
4.FACTでなく妄想でつくると意味なし!
現実を把握しないで種々決定をすると、致命傷となることがあります。
「現実を把握しないと、その上の議論が全て仮定の話となる」のです。
時間は誰にとっても有限なので、FACTではない議論に時間を費やすのはもったいない。
とにかくFACTであることがライフプランを策定するうえで最も大切です。
あとはそのプランを受け入れることです。
あくまでプランはプランです。
そこからある程度は軌道修正できます。
ちなみに不安は漠然としているうちが一番厄介です。
漠然とした不安ほど恐ろしいものはありません。
ライフプランで見える化してあげると、不安の内容も見える化します。
個人的にこれはライフプラン策定のかなり大きなメリットだと考えています。
5.法人の事業計画とライフプランって似てます
ライフプランと目標設定について、少し視点を変えてお話します。
上場企業なら上場維持のために事業計画(少なくとも今期見通し)を策定していますよね。
中小企業でも、多くの会社が事業計画を策定しています。
その事業計画が、各部/各課/各個人レベルにKPIとして落とし込まれています。
営業であれば、よくある「今月・今年度の営業目標」のようなあれです。
わたしがみてきた限りにおいて、大企業・中小企業を問わず、
事業計画を策定し、その計画達成にコミットしている企業は強い企業です。
そして、それは個人も同じです。
目の前の問題を解決しながら生きるのも楽しいですし、
それでえがおになれるならそれで問題なし!
でも10年後の姿を想像し、そこからの逆算で、
「いまのtodoを決める」のも楽しいですよ。
・いまあるリソースをどう活用し、何年後にどうなっていたいのか?
・何年後にこうなっていたいから、いまはこれをすべきでは?
を検討することが、人生にマイナスになることはほぼないのでは。
あ、長くなってきました。
今回はこの辺にしておきます。
次回も、引き続きなぜFACTが大切なのかをご紹介します。
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