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パーマネントコレクション
ビックニュース
ついこの前、私とお付き合いのある海外のキュレーターからメッセージが届きました。
「蓮見さん、おめでとう! ロシアのプロジャミ・ジーラ現代アート美術館であなたの作品4点がパーマネントコレクションになったよ」というものです。
パーマネントコレクションとは「永久収蔵」のことです。しかもかなり大きな美術館です。突然の知らせに舞い上がる思いでした。特に戦時下のロシアで、しかも日本と外交が最悪の状況で、日本人アーティストの作品を選んでくれたことはとても驚きでした。
そこには美術館関係者もキュレーターも全員が「戦争反対」という背景がありました。私もそれに答えるために、これからも作品を通して平和へのメッセージを届けて行きたいと思いをあらたにしたのです。
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プロシャジ・ミーラ現代アート美術館へ永久収蔵された蓮見の作品。
タイトルは「萬波一水」英字タイトルは「Shape of Truth」 被写体は滝です。
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美術館の役割
そもそも美術館の役割は何でしょうか? 全米で4つしかない写真専門美術館のひとつであるMOPAでは「私たちの使命は、写真、フィルム、ビデオの展示、収集、保存を通じて、可能な限り多くの人々にインスピレーションを与え、教育を行うこと」と言っています。
多くの美術館のミッションは「展示、収集、保存を通しての教育」が共通しています。
例えば、ルーブル美術館やオルセー美術館に行くと展示作品のほとんどは撮影し放題ですし、小学生が課外授業でツアーしているのをよく見かけます。また、通路には座り込んで展示作品を模写する学生がいたりします。美術館はいかに教育を大切にいているか伺い知れます。日本の美術館だったら座りこんで模写してたら、絶対につまみ出されますよね(笑)。
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アートの墓場
現代アート作家の村上 隆氏は「美術館はアートの墓場」と言っています。それは葬り去るところという意味ではありません(笑) 「アートとして究極の行き着くところ」と言う意味です。
すなわち美術館に永久収蔵されるということはその作品が「人類の文化の記憶として未来永劫に保管される」ということです。
自分にとって死んだあともこの世に生きた証が永遠に残るということです。そして、次世代の人達に少しでも何かしらの影響を与えるかもしれない、と思うと60才からのアーティストは嬉しい限りなのです。
一方「なんだ、死んだ後か」と思う方もいると思いますが、写真はエディションを設定して複製を販売できるというメリットがあります。美術館収蔵という勲章があるとその価格も変わってくるのです。1点しかない絵でも次の作品の価格が上がるかもしれません。
必要な才能
美術館の永久収蔵になることはめったにありません。凄いことなのです。もう一度言います。凄いことなのです!
私も10年取り組んでやっとのことです。正に「継続は力なり」だと思っています。何事も必要なのは続けること。芸術的才能なんて二の次です。但し、続ける才能を持っている人も多くはありません。私も特別な才能は持っていないのでコツコツと新しい作品を積み上げて行こうと思います。
人生100年時代です。10年くらい一心不乱で取り組むものがあっても良いと思うのです。
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![蓮見浩明の【60歳からのアーティスト】](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/85567824/profile_6e6685d9c86c4a973f0e7d7fe67b5b46.jpg?width=600&crop=1:1,smart)