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つらつら日記~会話を哲学する~

〇要約

  1. 会話 = コミュニケーション + マニュピレーション

  2. コミュニケーションとは、明言することによる約束事の成立のこと

  3. マニュピレーションとは、示唆やほのめかしのこと。言葉の裏側のこと

  4. コミュニケーションでは、力の不均衡が現れる場合がある(コミュニケーションの暴力)

  5. マニュピレーションでは、差別的なニュアンスを意識的にも無意識的にも伝える可能性がある

〇本書の紹介
 会話を哲学する/三木那由他

 会話をコミュニケーションとマニュピレーションの構成であることを説明したうえで、漫画や小説、映画などから会話の場面を抽出し、会話についての洞察をしている。
 そして、そのうえで、マイノリティの置かれているコミュニケーションにおける力の不均衡や、マニュピレーションにおける差別的な発言の倫理性をどう考えるかについての考察を展開している。

〇感想

1 本書を聴く動機(読むのではなく聴いたのですww)

 私は、高橋留美子作品が非常に好きで、「うる星やつら」は世代でないにもかかわらず全巻揃えている。そのため、ラムちゃんと諸星あたるが帯に出ていた時点で、読みたいと衝動的に思っていた。しかし、新書にしてはやけに高いなとけち臭い考えを発揮し、AmazonのAudible(無料期間)で聞くことにした。(書いていて思うが、本当にけち臭いなww)

2 本書を聴いた感想

 最初、会話=コミュニケーションと考えていたので、マニュピレーションという単語が出てきたとき、頭の中が「??」となった。しかし、コミュニケーションを明言された約束事、マニュピレーションを示唆やほのめかしと説明されて、納得した。
 コミュニケーションにおける明言されたことは、既成事実として一種の約束事となる。「言質をとる」というのはその好例だろう。そのため、約束事を反故にすることは、不誠実だったり嘘として処理される。
 一方、マニュピレーションは、はっきりと伝えると角が立ったり、伝えにくかったりする内容を、言外ににじませて伝えることである。明言されているわけではないので、その示唆やほのめかしに気づかなかった場合は、鈍いだけとなる。



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