一大観光地箱根と熱海に挟まれた「湯河原」を歩いてみた
神奈川県、湯河原(ゆがわら)町。
神奈川県の西端にあって、周りには有名な観光地である箱根、小田原市、静岡県熱海市などに囲まれている。
これまで伊豆などに観光へ行く際に通過するだけの町だったけど、先日泊まりに行く用事があり、初めて湯河原の町を歩いてみました。
湯河原・箱根・熱海をデータで比べてみる
歩いた場所の話を書く前に、神奈川県・静岡県、それぞれのホームページに自治体毎の観光客数のデータがあったので、それをまとめてみました。
やはり箱根・熱海への宿泊者数は圧倒的なことがわかります。
それと比較すると湯河原への宿泊者数は1割~2割といったところです。
話が脱線しますが、この表を見た感じはコロナ禍(2020・21)の箱根・熱海の宿泊者数の落ち込みが激しいのに対し、湯河原は見た目そこまででもないように見えます(とはいえ21年は18年の6割程度なので、湯河原の減り方も大きくはあります)。
それだけ箱根・熱海へは海外も含めた遠方からの観光客が来ているのではと推測しました。
ちなみに次の図が、日帰り客も含めた観光客の推移です。
これを見ると箱根は日帰り客も含めて圧倒的な来訪者数があるのに対し、熱海に行く人は宿泊目的の人が多いことがわかります。
湯河原に降り立つ
湯河原へは、都内・横浜方面からだと「特急踊り子」で直通。
東海道線の普通列車でも東京駅から1時間45分で到着します。
駅前には伊豆に逃れていた源頼朝の挙兵を助けたという土肥実平の像が建立されています。
土肥実平というと、私は2022年に放送されていた大河ドラマ『鎌倉殿の13人』に出ていたことを思い出します。
ドラマでは中盤以降、鎌倉幕府設立に協力してきた人々が続々滅ぼされていくというなかなかの展開だったのですが、土肥実平は滅ぼされることなくフェードアウトしていった記憶があります。
この土肥実平、平家討伐の際の功績により今の広島県に所領を与えられています。
その子孫が戦国時代に毛利家を支えた小早川家(「三本の矢」の一本)と言われており、土肥実平は小早川家の始祖と言われているそうです(今回調べて初めて知りました)。
なお、訪れたのは土日だったのですが、先述の通り周辺の有名な観光地と比較すると観光客が多くは無く(地元にとっては良くも悪くもということかもしれませんが)、オーバーツーリズムは感じることなく、目的地に向かうバスに乗ることができました。
湯河原温泉街にある「万葉公園」を歩く
湯河原の温泉は『万葉集』にも詠まれているということで有名なようです。
街中にも、そのことを説明する看板が立てられていました。
湯河原駅からバスで10分ほど乗ったところにある「万葉公園」は、渓流が流れる横を歩ける道が整備されていたり、日帰り温泉を楽しめる施設が整備されていたりと、自然を感じながら過ごせる良い感じの場所です。
川の本流に流れ込む支流がところどころちょっとした滝を作っており、虹が見れたりもしました。
この日は、桜の満開はまだまだというタイミングではあったものの、公園内にあったしだれ桜が一足早く見ごろを迎えていました。
公園を散策後は、目的地の宿泊施設で、夜・朝と良い温泉(さらには個室サウナも!)を楽しむことができました。
2日目は偶然にもマラソン大会に遭遇し、駅まで歩いて帰る
宿泊翌日は、なんと「湯河原温泉オレンジマラソン」なる大会が開催されており、車両規制がされており、しばらくバスも来なそうだったためマラソン大会を横目にしつつ、歩いて駅まで帰ってみました。
こちらの大会、老若男女問わず色々な方が走っているようで、中には80歳超のおじいさんも10kmの部に参加しており、淡々とした走りを見せていらっしゃいました。
個人的には、温泉街を疾走するランナーの姿(中には仮装をしている人も)を見て、ここ3か月ほどジムで走っていることもあり、5kmくらいの大会に少し興味を持ちました・・・
結局、後ろからバスが来る気配もなく、40分ほどの道のりを歩ききり湯河原駅に到着(我が家の子どもたちも、なんだかんだで歩ききりました)。
歩くのが苦で無い方であれば、駅から温泉街まで歩いてみるのも、悪くないかもしれません。
ということで、周辺の観光地と比べると、少し地味な感じのある湯河原ですが、アクセスは良く、良い感じの温泉と周辺散策が楽しめる良い場所でした! 今回は以上です。