何も考えず一律で管理すると、「ゆるブラック」職場と呼ばれてしまうのかも
「ゆるブラック」という用語を最近目にすることが増えている。
「緩すぎて成長機会を見いだせない」環境のことを指しているそうだ。
2019年4月以降に順次適用されている「時間外労働の上限規制」により、この規制に違反した企業は罰則を受けるようになっている。
自分の身の回りでも、明らかにこの前後から、社員を早く帰らせる管理職が増えたように思います。
自分の職場が「ゆるブラック」かどうかは分かりませんが、必要な仕事を早くこなし、早く帰れることは、とってもイイと思います。
とはいえ、皆一律で管理する、っていうのはどうなのかなと思ったりもしまして、今日はそんなことについて書いてみます。
働き方改革の目的とは?
時間外労働の上限規制の目的については、厚生労働省の資料に以下のように書かれています。
「健康の確保」「仕事と家庭生活の両立」をしていくために長時間労働を是正する必要があるということですね。
子育て世代である私も、ここについては非常に賛同するところで、世の中がこういった方向に変わっていなかったら、家庭生活への寄与度がもっと低かった可能性もある気がします。
他方、同資料の冒頭には、次のようにも書かれています。
個々の事情に応じた働き方を選んでいけるのが、「働き方改革」の目指すところなのだそうです。
体力や生活環境を踏まえても良いのでは?
個々の事情というと何があるでしょうか?
先に挙げた子育て世代であるか、といった観点のほかに、体力があるか?という観点も大事だと思いました。
以下のグラフは、スポーツ庁が公表している体力・運動能力調査のうち、「年齢別の20mシャトルランの結果」です。
当たり前といえば、当たり前なのですが、加齢と共に体力は減衰していくのです。
逆に言えば、若ければ若いほど、体力があるわけです。
また一般的に、若い方ほど、独り身で可処分時間が多い傾向があります。
こういった属性の方が「スキルを身につけるために、本当はもっと仕事をしたい」と思っているのに、一律に早く帰らせているとすると、それは個々の事情を無視している、ということになるのではと思ったりもします。
もちろん、ただ単に労働時間が長い=意味のある仕事・経験とは思いません。無駄な作業を行っているとすれば、それは是正する必要があります。
とはいえ自ら熱中して取り組んでいる仕事があるのだとすれば、管理者としては、その人の体力・家庭環境などを踏まえて、法律の範囲内で(←ここは大事)取り組ませてみても良いのではと思います。
そうすることが「ゆるブラック」と言われないような職場にする方法の1つなのかなと。
(他方で、残業代目当てでダラダラ仕事しているオジサンについては、さっさと帰っていただき、運動でもして体力向上に励んでもらうと良いのかな、と思います!!)
一律で管理した方が楽ではあるが・・・
先日、一斉授業の割合を減らして「子ども主体の学び」に取り組む学校の話を書きましたが、なかなか子ども主体の学びへの移行は簡単ではなさそうです。
今回書いたテーマもそうですが、やはり「みんなに同じルールを適用する」方が、管理する側としては楽(ラク)だったりします。
楽なのは良いですが、それが目的(何をするために、そのルールを適用するのか?)に沿っているなら良いものの、そうでないならラクさを捨てて、多様な取り組みに向き合うべきだな、と思います。
では今日はこの辺で(体力が減衰真っ只中のアラフォーなので、さっさと寝ますw)
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