エリックサウス・マサラダイナーのモダンインディアンコース 2023秋
2ヶ月と期間が、長いようで短い。少し前に頂いた、と思っていたらもう次のシーズンに移っていた。楽しみなイベントが、さほど間を置かずにやってくるのは嬉しいものの、時間の移り変わりが早くなっているようで少し寂しい。
というような感慨に耽りながらエリックサウス・マサラダイナーのモダンインディアンコースを頂きに、再びやってきた夜の渋谷。
概要やどうしてこのコースが好きなのかについては以前の記事で紹介しているのでそちらを見て頂くとして。今回はのコースでは、特定の一品に「してやられた」というよりは、むしろ全体的に少しずつ好みの要素が分かれていて、あちらもこちらも、こういうところが良いな、というのが印象的だった。
アミューズの「マサラ・デュクセルのロールス」は、どう考えてもベジな第一印象だったのに、答え合わせ(食べるまでメニューは見ないため)をしたときの驚きといったら。
「黒胡麻のチャトニー」は初めて風味なチャトニで面白く、「牛蒡のケララチキンチャウダー」の大地の香りと、ペアリングのワインの香りが相乗効果で複雑な香味となっていてちょっとした陶酔感。
ミントの香り高い「鮪ほほ肉のカフレアル」で、チキンでないカフレアルでもこんなに美味しいものなのか(しかもケッカソースとも相性が良い)、とうっとりした。
そういえば、今回はお皿のラインナップが幾つか変わっていた。個人的には今回のほうが、やや高めのコース料理としては合っているように感じる。上の写真のプレートもそのひとつで、見栄えが良い。正直、以前あった真っ赤なプラスチックのように見えるお皿は、好みではなかったので。ここのお店で一番好きな皿は「カフレアル」の青+金の装飾の皿で、高級インドらしいシグネチャ感がある。
ドリンクについては、今回はワインペアリングを頼んでみて、少量ずつ、料理に合わせて考えられたワインを頂くというのはなるほど面白い経験だった。そこまでアルコールの量が多くなくても良い自分は、コース料理そのもののボリュームがやや大きいこともあって、これくらいの分量(60ml * 3杯)でちょうどいいくらいだった。
特に、3杯目の「ドメーヌ・ロベルジェ オリジン2021」は、薔薇のような華やかさに満ち満ちた香り。ちょっと今までワインでは感じたことのない香りだったこともあって、とても新鮮な経験。
料理もワインも、今まで自分が知らなかった世界への扉を少し開けてくれるようなラインナップで、終始楽しさがあふれる食事となった。
こういう経験は、やっぱり時には必要だな、と。
ごちそうさまでした。
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