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ローカル志向

ここ最近、日本のものを買うようになった。
たとえば、野菜を中心とした食品とかWeb上のサービスとか。

食べ物のうち、特に野菜に関してはスーパーで買うことよりも近場の野菜直売所をあてにするようになってきている。自分が住んでいるのは都市圏ではあるのだけど、探してみると周りにはいくつか野菜直売所があって、そこで作られている野菜が売られている。

最近はもう、「これが作りたい」という感じは薄れてきて、その場にあるもので「さてどうしようか」というふうに作るものを考えている。なので、ほしい野菜が手に入らなくても仕方がないというか。直売所になければ、スーパーに行って買うかもしれないけれど、代用したりできそうなら直売所のものを買う。葉物か根菜か、赤いものか緑のものか茶色いものか、くらいしかあまり意識していないかも。

直売所の野菜は、なんといっても鮮度が良いのが嬉しい。ほとんどその日の朝採れたものしか置いていないので、特に葉物とかはスーパーのものとは全然違う。ほうれん草とか小松菜とか、あと夏場はオクラとかがスーパーだとなんだかちょっとしおしおな感じ。どうしても運ぶのに時間がかかるので仕方がない。スーパーは、朝から夜までやっていて品揃えも豊富で、そういう部分の価値が高いのでそもそも重視する価値が違うわけで。

直売所の場合は小銭が必要になるので、そこが面倒なのだけど……でもさすがにここにキャッシュレスの手数料を上乗せするのは無理なのは重々承知。輸送コストが掛かっていない分、適切に生産者の方にお金が渡っていれば良いな、と思いながら小銭を料金箱に入れてる。

豆腐とか納豆もだいたい国産大豆を選んでいて、大豆と豆腐納豆それぞれの生産者さんを応援。なぜなら今後も食べ続けたいから。

理由を考えていくと、輸送コストが少ないものを選びたい、ということが大きいかな。世界中からエネルギーをかけて輸入してきたものは、それはそれで自分たちの生活が豊かになるためには必要なことなのだけれども、でもやっぱりコストが掛かりすぎているように思える。であれば、自分はそれに対して「いや、そこまでしなくても良いのでは」という意思表明の意味で、外国産よりも国産のもの、国産の中でも近くのものを選ぶようになった。(産地直売とかはとても嬉しい)


Webを中心としたサービスについても同じで、たとえばクレジットカードの決済はこれまでVISAとMasterをメインのカードにしていたのだけれど、今年のはじめくらいからJCBに切り替えた。海外で使うことを前提にするとJCBは弱いのだけれど、自分の場合は年に1,2回くらいしか海外に行く機会なんてないので、であればメインのカードはJCBで良いはず、という。

クレジットカードの決済システムを自国で持っている、って実はかなりすごいことだと思っていて、もしこれが海外シェアに負けて廃業、なんてことになると技術力の維持ができないのでいろいろと大変というか面倒というか残念というか。クレジットカードは便利なので使わないという選択肢は自分には無理なのだけど、どうせ使うなら自国のJCBを、という選択を取ってみている。今のところ、国内の利用ではそこまで不便さはないけど、1回だけ「VISAかMasterだけなんですよ」と言われたことはあった。まあそのときはそのとき。

通販にしても、某密林は使わなくなって、楽天やヨドバシを使うようにしている。多少高くなっても気にしていない。特にヨドバシは昔から馴染みがあって、電子機器のアフターケアとかでお世話になってたり、リアル店舗で製品の実物を見るのにとても助かっていたり、というのもある。

ヨドバシは通販の品物が届くのも割合早いし。というか、流通と配送も自前でやっているのですごい。実はWebシステムのプラットフォームも、大手のクラウドを利用しているのではなく自前らしいと聞いた。履歴検索とか遅いところがあるのはもうちょっと改善してほしいのだけど、それはそれとして、とにかく頑張ってる。応援したい。


愛国心とか、そういうものを持っている感覚はあまりないのだけれど、なんていうか、どうせお金を払うなら近い人たちに払った方が良いのでは、というような感覚。

愛国心が無いと思っていても、実際には愛国心って心のなかに根付いていたりするんだよな、という気はしているのだけれど、この話はかなり難しくて発散しそうになるので以下略。

お金は投票用紙と同じ、という話を耳にしたのは、もうかれこれ10年くらい前だけれど、それまではあんまりそういう感覚がなかったので、初めて聞いたときは結構衝撃的だった。というか若干懐疑的だったかもしれない。「いや、単に価値の交換だけだし」と。

でも、その後ずっと心のなかに引っかかりながら、実際にお金を払う際に考えてみていると、確かにその通りだな、と。他の誰でもなくてあなたにお金を払いますよ、というのは、その人を選んでいる。経済が豊かになって、購入先として無数の選択肢がある中で、それでもひとつ選ぶということは、そこに投票していることとイコールとも考えられるわけで。

どうせお金を払うなら、自分のお金が良い意味を持っていると思いたい。
まあ、ただの自己満足のためのロジックなんだけど。

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