しょっぱっかった話
久々に外食をして、とても美味しかったのだけれども、やっぱり味が濃いなあ、と思ってしまった。
ネパールの料理で、自分では作れないものだったのでどんな味わいなのか気になっていた。せっかくなので一度は食べてみようと思って入った店は、かなりローカル色が強くて好印象。味に現れているスパイス感とかから考えても、料理もほぼ現地仕様だと思う。というわけで本格的ではあったのだけれど、やっぱりしょっぱくて、そこにはちょっと閉口。
しょっぱくて、で思い出したのは随分と前に入った豚汁の店。豚汁をメインに出しているって結構珍しいな、と思って夕食どきに入り、出てきた豚汁を飲んでみたらあまりのしょっぱさに目から星が出た、と思うくらいしょっぱかった。なんというか、生命の危険を覚えるレベル。店員に「これが普通ですか?」と訊いてみても良かったのかもしれないだけれど、なんだかそういう気分にもなれなくて、結局汁はほとんど飲まずに残した。あれは過去一番しょっぱい出来事だった。もしかしたら、夜ということもあって鍋が結構煮詰まっていたのだろうか、他のお客さんは普通に感じているのだろうか、いろいろ考えが巡ってしまった。
外食は往々にして塩気を強くしがちなのは周知のとおりだと思うけれど、やっぱり味に派手さが無いと外食らしさが無いと思われてしまうのだろうか。もちろん美味しい塩加減というのはあると思うけれど、せいぜい重量の1.0%くらいが限度だと思う。個人的には0.8%くらいまでで十分だし、ものによっては0.6%くらいとか、もっというなら塩なしで蒸しただけとかでも美味しい食材はいろいろある。上の豚汁の店は、体感で4.0~5.0%くらいの塩分だったと思う。
いろいろなレシピ本などを見ていると、だいたい換算で1.0~1.2%くらいのものが多い。ネットのレシピなどでは、そのレシピの発案者が誰なのかで、味の傾向が結構分かってもくる。あの人は味濃いめになりがちとか、この人は自分にちょうど良い感じとか。
砂糖なんかもほとんど使わなくてよくて、和食だとよく砂糖を使うレシピが多いのだけれど、甘じょっぱい味付けを求めると砂糖も醤油もそれなりに使わないといけなくなる気がしている。出汁をうまく使った方がいろいろと幸せになれるので、出汁粉とかさっと出せるようにしておくのが良いと思っている。このあたりは実家の味付けがいい例で、美味しいんだけど甘味も塩気(醤油っ気)も実は結構強めだった、と自分の料理を始めてから分かった。もちろん市販の加工品よりは全然薄目なのだけれど。
味つけは塩で決まる、というのは本当にその通りだなと思うのだけれど、往々にして「ビシッと決まった」味というのは塩気がちょっと多くなりがちな気がする。カレーとかもビシッと決めるには塩が結構必要だったりして。特に作り始めたころは自分でもそういう傾向が強かった。でも、自炊でどんどん塩を減らしていくと、カレーなどでも塩をそこまで入れなくて良くなってくる。
なんでも慣れだと思う。
どうせなら、あまり調味料を多く使い過ぎない方向で慣れていきたい。