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名もなき料理のこと Part.3 ひよこ豆とほうれん草

最近つくった名もなき料理を晒してみようという無謀なコーナー。今回は写真を撮ってみたので、トップに掲載。

ひよこ豆は結構好きな食材で、インド食材店で乾燥のものを購入している。通販などで買うよりも断然安い。インド料理やアラビア料理などではよく使われる食材ということもあって、流通量が多いのだと思う。

戻すのに時間がかかるのだけが難点だけど、茹でる時間は30分もかからない。乾燥250gくらいを茹でると600gくらいの茹でひよこ豆になるので、すぐ使うにしてもかなり余るから、その余った分は冷凍している。解凍してもほとんど食感が変わらないのも良いところ。

というわけで、冷凍庫に残っていたひよこ豆をスープにしたり潰してペーストにしたりで何度か使って、あと少し残っていたある日の昼食。ちょっと忙しくてまともに準備できなかったので、とりあえずなんでもいいか、と思って冷蔵庫の中を見ると、目に入ったのはひよこ豆とその隣の茹でただけのほうれん草。

味のついていないそのふたつを器に入れて、これまた残っていた鰹節をかける。以上、終了。味つけは、ひと口食べてみてからどうしようか決めよう。

ひと口食べてみたら、これが意外なほど美味しくて、ああ、もうこれだけで十分だわ、という気分に。ひよこ豆には茹でるときにほんの少しだけ塩を入れていたかもしれないけれど、とにかく豆とほうれん草のそれぞれの強い味がしっかりと感じられる。特にほうれん草、冬場のほうれん草はまさに旬ということもあってか、甘味がしっかりある。ひよこ豆もホクホク感が甘みのイメージにつながっている。ほんの少し入れた鰹節でそれが引き締まる感じ。

そしてなにより、少量でも食べ応えがある。しっかり噛まないといけないので、食べるのには時間がかかるのだけれど、逆にそれが良いと思う。すぐに飲み込めてしまうような食べ物は、なんだかちょっと味気ない。

いいなあこれ、なんて思いながら、ぼんやりとした幸せを感じていた。

もう一食分あったので、次の日の昼もリピート。かなり気にいった模様。今度はゴマも加えてみた。ひよこ豆 + ゴマは、中東のフムスにも見られる鉄板の組み合わせ。当然のように美味しい。

食べながら、ひよこ豆をまた茹でておこう、と思った。

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