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ニンジャの話 その29 初めてのゲスト

3回の民泊チャンスをもらった古民家。
早速Airbnbにアカウントします。Booking.comのようなOTAですと予約が入るとほとんどの場合自動で部屋が売られます。Airbnbの民泊サイトの場合予約前にホストとゲストのやり取りが発生します。外国人がゲストの場合英語でのやりとりが必要です。インターネットを使って英語でのやりとりは母には少しハードルが高いので私が担当しました。リスティングも私が準備します。Anandが素敵な写真を撮影してくれていたのでこれを拝借。にこやかに笑っている母の写真をアップロードしました。72歳にして母はMICHIKOというホストネーム(ホステスネーム?)で民泊デビューです。Bookingに入社して半年ほど経っていた私。データを読み込んでいたのでどのようなリスティングをすると認知度が上がるか知っていました。実際にページを作ってABテストしながら、民泊施設のページはどのようにリスティングを作るとゲストの反応が変わるのか試しながら作成しました。Bookingではリスティングは自動生成されるので自分でリスティングを作るのは新鮮で楽しかったように覚えています。2015年の10月頃の話です。

リスティングを作ってしばらくすると香港の方から問い合わせがありました。Jennyさん御一行です。7名でクリスマスにお泊まりになりたいとのこと。子供さんも2人含まれています。人数多めですが、そこは広々とした一軒家。問題ありません。早速母に連絡です。

「お母さん、12月25日に7名宿泊したいと連絡があったけどお受けしても大丈夫?」 
「「7名!そんなに来るの?お布団はあるけど大丈夫かしら?どこの国の方?言葉話せないけど大丈夫かしら?12月は寒いわよ、風邪ひかないかしら?」母は不安を隠しきれません。
「直接ゲストの方とやり取りしたけど何回か日本に来ていらっしゃるみたい。家族旅行で楽しみにしているって。一戸建ての古民家に泊まるのは初めてですごく喜んでいるよ。注意事項は全て口頭でも伝えてあるから、お母さんはチェックインの時に「Hello!」って挨拶してくれるだけで大丈夫だよ。お支払いもすでに済んでいるからね!」
「そうなの? お客さんいらっしゃるから綺麗にしてお布団準備しなくちゃね、、」

Jennyさんには「ホストのMichikoは英語が苦手なので、滞在中のトラブルやサービスが必要な場合は私に直接連絡してください」と私の携帯の電話番号をお渡ししました。私は東京からリモートカスタマーサービスとして待機です。

いよいよ当日。Jennyさんからもうすぐチェックインするとの連絡が入りました。私も母にご到着時刻を伝えてスタンバイです。

午後8時 “We arrived” Jennyさんからメッセージが入りました。
いよいよトライアル第1回目のスタートです。何かトラブルが起きたらすぐに対処できるように私も緊張しながらその後の連絡を待ちます。
ところがその後、Jennyさんからも、母からも一向に連絡がありません?
え?どうしたの?

明日に続く



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