“見えない敵”に恐れおののく現代人
「マスク着用は個人の判断」という”お達し”が出てから1カ月が経過した。当初はマスク着用率がそれ以前と比べてほとんど変化がなかったが、ここに来てようやく9割を切ったのではないかという気がする。とは言っても街を行き交う人々の光景はまだまだ「異様な光景」であることに変わりはない。
”コロナ禍”以前の状態に戻るのは容易ではないと思うが、せめてマスク着用率が5割を大きく割り込むようになればいいのだが…。真夏の炎天下でもほとんどの人々がしっかりマスクを着用し続けるという(まるでパラレルワールドにでも迷い込んでしまったかのような)あのあまりにも狂気じみた光景をもう二度と見たくない。
ちなみにマスクの着用は救急医療や手術の現場、あるいは道路工事やビルの解体工事など特別な状況下では確かに有効、というより必要不可欠なのだが(もちろんこの場合でもマスク着用は健康に有害だが、メリットがデメリットを凌駕している)一般的にはほとんど有害無益と言っていい。
そもそも人間以外の動物たちはマスクもしなければ手だって洗わないのに天敵に襲われない限り(例外的なケースを除けば)ほぼ天寿をまっとうできる。彼らは道端に転がっているものでも洗いもしないでそのまま食べてしまう。たまに体調を崩すようなことがあっても、免疫システムが病原体と格闘している間は食事を控えてじっとしているだけだ。
現代人は、本来病原体の検出には全く不向きのPCR法を用いた検査(抗原検査も同様)で単に陽性反応が出たというだけで、本当に存在するかどうかさえ分からないような”見えない敵”に恐れおののいているのだ。そして”見えない敵”を排除するために不必要に手をアルコール消毒したり、イソジンでうがいをしたりして健康維持に必要な常在菌まで死滅させ、敢えて免疫力を低下させてしまうような愚かな行動を繰り返している。挙げ句の果てに決定的に免疫バランスを狂わせてしまう”遺伝子ワクチン”などというとんでもない代物まで体内に取り込んでしまっているのだ。