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300日後に校務分掌ICT主任を引き継がせたいアラフィフおじさんの引き継ぎ書の下書き 17 AT/AAC→ICT①

特別支援教育をやっていて、AT(アシスティブ・テクノロジー)やAAC(拡大代替コミュニケーション)を学び、使いこなせるのは、必須だったはずだが、意外にもちゃんとできる人は限られていたように思う。

肢体不自由教育に携わっていれば、ATとしてスイッチ教材を学んだ人はいるだろうし、重度重複の子どもたちに携わればAACは必然的に使うものだ、という認識だ。

特殊教育、とよばれていた頃から、情報関係の校務分掌をやっていれば、ATやAACは当然触れているものだった。特別支援教育、と変わった平成の頃まではそうだった。
情報機器と密接な関係にあり、こうした流れで、障害がある子供たちにも積極的に情報機器を使わせていこう、これで能力の補完や生活などの改善を目指していこう、としたものだった。
GIGAが始まるずっと前の流れである。まだICTなんてオシャレな言葉が出てくる前のことでもある。

じゃあ、特別支援教育に携わる教員の全員が、ATやAACをやっていたか、と言うと、必ずしもそうではなかった。その当時から、機械に頼るとは、そんなことは難しい、という層も一定数あり、やはり子どもたちは人の温かさが必要だという主義の「ぬくもり大切派」がいたことも事実である。

ATやAAC、情報機器を積極的に使おうとする道具主義と、ぬくもり主義がバチバチ対立していたわけではないが、その流れは、GIGAの時代にも引き継がれているのかもしれない。
なにせ、前者は比較的若い人が多く、新しい考え方として見られていた感はある。後者はいわゆるベテランが多く、伝統的な経験と勘を受け継いできたイメージだと思ってもらえばよいだろう。
GIGAの時代になっても、その構図が引きずられているとしたら、もういい加減にこれを断ち切らねばならないだろう。

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