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300日後に校務分掌ICT主任を引き継がせたいアラフィフおじさんの引き継ぎ書の下書き 14 起案

起案はおおむね4種類の対応があるかと思う。

A:管理職から指示された報告など
B:前回執行済みで、今回再度行うもの
C:管理職から、新たな事業としてやってと言われたもの
D:こちらから新しい提案するモノ

A:管理職から指示された報告など は、シンプルに情報をまとめて、出せばいい作業出せばいい作業。別に根回しなど必要なく、粛々、淡々と行って、起案出して、報告提出すれば終わる。提出先が、どこなのかによってちょっと気の使い方を変えるくらい。

B:前回執行済みで、今回再度行うもの は、例えば前年度に行っていた「〇〇実施計画」を今年度も継続して行う場合など。これも前例に従って話をすすめていけばよいが、前回の反省点を基に、修正やすり合わせが必要な場合アリ。起案前のネゴシエーションは軽め。合意がとれていれば会議かけても話は通る。

C:管理職から、新たな事業としてやってと言われたもの からが、手間のかかる内容になってくる。「新たな事業」はたいてい、教育委員会などから降ろされてくるもので、その要項にあれこれ示されている内容に沿って考える必要がある。根拠はその要項なのだが、実際には、ネゴシエーションをあれこれしなければならず、現状として、どのよう実施できるのか、関係者それぞれの感触を確かめて、提案してくことになる。
これまでの事例だと、「ICT専門教員研修」での実践研究活動がそれにあたるものがあった。要項には、ああして、こうしろ、と書いてあるものをそのまま実施するには難しかったため、解釈をして、小学部はG先生担当でこの部分を、中学部はF先生担当でこの部分だけ、高等部は私が担当してここからここまでまとめて、というように振り直しての提案をしたことがあった。そこから微調整して実施計画にしたのだが、その意図を何度か管理職に説明することもあって、ようやく起案までたどり着いたものもあった。

D:こちらから新しい提案するモノ が難易度MAX。まずは、こういうことをしたい、ということをロビー活動から始めて、動向や様子、雰囲気を探っていく。話として持っていけそうなのかどうか、ここの見極めが重要になってくる。
もちろん、新しい事業を起こすために根拠となる文書なり、資料なりを見つけてくることが必要だ。こんな実践事例が他であり効果があった、今の本校ならこれを導入することは可能で将来性もある、という希望的観測も添えて、説得まで行かなくても、目を通してもらえるものは用意したい。
まあ、新しいことをしようとなると、反対する人や難色を示す人は必ずいるもので、ここを無視してしまうと、後で話をひっくり返されることがあるので注意。
こうした人たちの話は、まずは傾聴する、という形で受容しておく。相手の話を受け入れたのちに、こちらからの意図を伝えて、落としどころを探るようにする。こちらからの話を押し通すわけでも、あちらの話の言いなりになるわけでもなく、妥協点を見出すことだ。相手の話の100%のところに足を滑り込ませて隙間を作っておき、譲歩、妥協点を引き出しておくことで、「合意を得た」という形にしやすい。
これでようやく提案文書として、形にすることができるが、ここからはニュアンスの調整が必要になることもある。言葉、書き方で受け取り方の違いが出てくるため、ストライクゾーンを広めにとれる書き方にすることもある。
何回かは提案文書を書き直すことになるだろうが、そこはそいう作業だと思って、悶々としながら、淡々と書く。
事例としては「デジタル連絡帳」の話になるが、この話が通るまでは、なかなかの苦労があった、とだけひとまず書いておきたい。

労力を要するため、多くの場合、こちらからの新規提案の起案は、なかなかやることはないだろうし、やらないままになってしまうこともある。
だが、これはチャレンジする意思と、新しいことへ意識を向ける大切な取り組みになる。自分にとっての刺激でもあるが、学校全体にとっても刺激であり、カンフル的に効果を出すことができる一手である。
子どもたちに、やってみな、チャレンジしてみな、と指導しているのであれば、教員たる我々も、チャレンジする姿勢は見せておきたい。口だけ指導をするなかれ、言行一致たれ。(大変だけど)

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