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「眩しい」という現象を再現する。光を描くとは

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24・6・20
絵について
「眩しい」という現象を再現する。光を描くとは
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クロレッツが噛みごたえナンバー1ガム、ヒロです(噛む力が強くなる)

「眩しい」って日常生活で思うことがあります。
すごく晴れた日に外の景色を見た時や、室内の電灯を見た時に眩しいと思ったりします。
はたまた、日本語ではすごく美しいものを見た時に「眩しい」と表現したりもします。

僕は仕事では光に関連した絵をよく描くのですが、光を描く、「眩しい」を描く時にどういうことを考えて描いているのか、そういったことについての記事です。

光を描くというのは主に西洋絵画をルーツにもつ知識、技術ですが、昨今では日本のアニメ漫画にもそういった表現が取り入れられてきているので、表現したいことの為にも知っておいた方が良いんだと思います。




▼「目が明るさの取得限界を超えた時に起こる現象」が「眩しい」


イラストを描く時に、「光っているもの」を描こうとする時がよくあります。
室内の光源はもちろん、魔法のエフェクトも光っています。

光っているとは言い換えると「明るい」ということでもあります。

例えばこういった図があるとして、


左と右どちらの円の方が「明るく」感じるかといえば、間違いなく画面右(→)の円になるはずです。

人間が持っている目の基本的な構造は同じで、明度(明るさ)に関しては目が見える人にとっては同じように感じます。

まず明るい絵を描く為にはこの「明度差」を考える必要があります。

明度差というのは、周りにある色明度との「比較」のことです。

今回の画像だとそれぞれの円の周りにあるのは黒色で、右側の円の方が明るく感じるのは「黒色との明度差」が左の円よりも大きいからです。

この差のことを「コントラスト」と呼んだりします。

コントラストとは、周囲との差のことで、差が大きいとコントラストが「強い」という言葉になります。(強いって言葉になるのは日本語のおもしろいところですね)

過去の僕も含め、多くの人が「明るい」を描こうとして明度的に明るい色を使いますが、明るさを表現するには「コントラストが必要」なので、明るい色と同時に画面内に「暗い色」が必要になります。

明るい色と暗い色の両方が同じ画面にあってはじめて、光を感じる絵になる、というのが明度における基本的な考え方です。

円で言えば「明るい」は描けました。
ここからさらに「眩しい」を描いてみると、

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「絵について」と「仕事について」の記事を週2回お届けします。 ///////////// 日本では社会に出てから自分の好きなことを学び直す…

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