【33】店舗引き継ぎから1年経過
Sushi×Bar 心-SHIN- Siem Reap
もともと自身でつくったお店だが、
フランチャイズとして他の企業が運営していた。
コロナ禍がきっかけで自ら店舗を買い取り、
地主との契約年数を10年延長した。
昨年8月末に日本人マネージャーが退職し、
直接現場の指揮を執ることになってから
丸一年が経過した。
定量的な結果だけで言えば2023年9月以降
すべての月で昨年の売上を上回ることができた。
もちろん利益の出ない月はない。
2024年8月度に至っては
閑散期にも関わらず昨年12月の売上を超えた。
久しぶりに現場に入ると改善点は多い上に、
本来あるべきお店のコンセプトが
少しブレているのを感じた。
ただひたすら現場に入り、
日々営業を回しながらテコ入れをした。
休みの日は顧客まわりをして
近隣とのコミュニケーションを強化した。
これは個人的にはすごく大切なポイントで
僕が考える飲食店のあるべき姿は、
ただ料理が美味しいだけではない。
料理・空間・サービス•クリンネスのバランス
この調和がとれているお店は素晴らしいと思い、
自身の店舗もそこを目指している。
そして人と人との繋がりを大切にして、
お店をつかってもらったらお金を落としに行く。
昔ながらの義理人情の世界観は
このご時世でも大きな力を発揮する。
そう信じている。
また、現場に入ることが功を奏した点で言えば
常連のリピート率が上がったことだろう。
既存顧客の来店頻度が全体を通して上がった。
自分に会いに来てくれるお客様もいるし、
現場にいることでクオリティが安定したのだろう。
そしてもう一つは外的要因だが、
「観光」が全然戻っていないからこそである。
アンコールワットの入場者数をもとに算出した
観光客の推移は2023年度からほぼ横ばいで
大きな前進は見られない。
また数字だけでなく、実際に毎日街を見ていても
以前のように賑わっているわけでもなく閑散と
しているのが印象的だ。
以前の記事にも書いたが、
とにかく閉店する店舗が多く、
街中の一等地はガラ空き状態だ。
そういった意味では、観光客に依存せず、
現地のお客様を確実に頻度高く獲得し続けることが
最終的な数字に繋がったのだと思う。
日本食でありながら、現地に根付いたビジネス
現地のニーズに合わせた展開が必要だと再認識した。
今後はより一層ローカライズをし
カンボジア人の獲得に力を入れていきたいと思う。
観光に依存せず、地場に根付いたビジネスを。
そして現地に住む日本人や欧米人に愛される
お店づくりをしていきたい。
一方で自分の体力にも限界があり、
10年間、同じビジネスをやっているが、
やはり体感で衰えがきているのを感じる。
昨日の記憶が思い出せなかったり
疲れやすかったり、
以前現場に入っていた時には
感じなかったものが増えてきている。
それもあって今年の9月からインターン生を
採用することにした。
日本の大学を休学中で半年間ほどお店を手伝って
もらうことになった。
チームに上手くハマってくれれば
今後は少しづつ現場仕事を減らしていきたい。
僕がいなくても日本人が店舗にいることで
ある程度クオリティ面は担保できるだろう。
余計な心配も減ることと思う。
自分でぶん回すというスタイルから
信頼して任せてという風に変化していけたら。
それではまた!
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