「IN」桐野夏生さん(読書感想文)(*ネタばれ注意)
暗い、重い。
作家の鈴木タマキは、
恋愛における抹殺をテーマに、
『淫』という小説を
書こうとしていた。
主人公は、妻(千代子)と
愛人の修羅に日々を
描いた緑川未来男の
私小説「無垢人」の愛人、
O子である。
O子は、果たして、
実在の人物なのか。
想像なのか。
取材を進めるうちに
タマキは、自身のかつての
恋愛の狂乱を重ね合わせて行く。
そして、現実をこえていく・・・。
タマキと青司(セイジ)、
たぶん、50歳過ぎた恋人たち。
青司が死んで、タマキは、
呆然とする。
千代子、こわい!