「沈黙博物館」 小川洋子さん(読書感想文)(*ネタばれ注意)
小川洋子さん、すごい。
ある田舎の村の屋敷に
住む老婆に呼ばれていった博物館技師。
相変わらず、すべて名無し。
老婆、娘(少女=幼女)、私(技師)、
庭師、その妻(家政婦)の5人。
その5人で、村の死者から、
集めた形見の博物館を作ろうとしている。
技師は少女に惹かれ、
少女は沈黙の修行僧に惹かれ(小川ワールド)・・・。
庭師は人のいいおじさんで、
なんとなくジム・ハットンとかぶった。
(フレディ・マーキュリーの最後の恋人のオッサン)
老婆が形見を集め始めたのは、
庭師のひいひいじいさんが、
はしごから落ちて、
ハサミを持ったまま即死して、
そのハサミを奪った時(老婆11歳)がきっかけ。
庭師は、クライマックス、
若い女性の乳首を切り落とした人だとわかり、
50年前の娼婦の乳首は
そのじいさんの仕業だったとか?
殺人ではなく、死んだあと、
乳首だけ形見として、とっておいたのかもしれない。
(庭師は代々、ジャック・ナイフ作りの名人)
こわかったのは、技師の兄への手紙とか、
結局、庭師が焼いて捨てていた。
これって返送不可だったからって
書いてあったのはなぜ?
兄は現実の幻??
小川洋子ワールド全開!!でした。
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