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「幻の光」宮本輝さん(読書感想文)(*ネタばれ注意)
この小説、4編入っていた。
① 幻の光
② 夜桜
老女(夫と息子を失った)のところへ
若い夫婦宿をかりにくる。
③ こうもり
不倫男女と、男の過去。
④ 寝台車
幼い頃、死んだ同級生と
その祖父、寝台車に乗ってきた
老人の話。
もう、①のインパクトが強すぎ!
すべて、「死」をテーマに
しているらしい。
②~③は、ポロリポロリと
独り言みたいなんが多い。
「幻の光」も、多少、
そんなところはあった。
主人公のダンナが線路で自殺して(尼崎)、
子連れの主人公が、石川県に嫁にいく。
やさしいダンナと、
その連れ子の女の子と、
そこそこ楽しい毎日。
でも、主人公の語りは、
ずっと自殺したダンナに
語りかけている。
なんで死ななあかんかったん?
なんで私には、
それがわからんかったん?と。
まー、そういう運命の人だったんだろう。
自殺した元ダンナ。
それに飲み込まれかけていた主人公が
石川県で、救われた、と。
本の表紙が、
主人公=江角マキコで、
若かりし頃の映画のシーンに
なっている。
江角さんが演じたんなら、
イイかも。