タイミング
『上機嫌で帰ったらしいよ?』
そう教えてくれたのは、後輩の山口くん。
誰が上機嫌だったかって?
私が狙っている、イケメンの杉本さん。
杉本さんは次の次の休みが私とかぶっていて、私をデートに誘うんだ!と山口くんに伝えていたそうだ。
私の気持ちを知る山口くんは、嬉しそうに報告してくれた。
内緒ですよ?でもうまくいったら教えて下さいね??
山口くんが知りたいのは、私と杉本さんの
夜の相性や、女泣かせと言われる杉本さんのテクニックに対する感想だと思うが、有益な情報を時折くれる山口くんに、私は笑顔でニッコリ返事をした。
が、いつになっても杉本さんからのお誘いはない。
あれから2ヶ月も経ちました。
私は今、杉本さんに似た趣味仲間の川島シュウジに抱かれている。
ねぇ杉本さん。
今更なんですよ。
私、もう引き戻せないところに来てしまったんです。
なんで、明日暇?なんて…今更。
私待ってたんです。
川島が優しくて
甘えてしまった私がいけないんだとわかってますが
優しい川島を傷つけたくないんです。
杉本さん。
大好きでした。
山口くん…。
次はもっと煽ってください。
川島。
これからよろしくね。
私のばかやろう。
でも、私は今幸せだよ。
あのとき、あぁしてれば!なんて思うことが沢山あるけど
今の自分に満足してあげることも大事。