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美術館散歩 #5 バルベリーニ宮殿
2019年に訪れたイタリアの美術館を数回に分けてレポートします。
今回はバルベリーニ宮殿とローマの教会にある芸術作品。
バルベリーニ宮殿はバルベリーニ家の居城で、その建築にはベルニーニも関わっていたそうです。
今は、「国立古典絵画館」となっています。
チケット売り場がわかりにくく、そのままスルーして入れてしまいました。
そのような人が結構いるようで、職員が見回っていて「チケット持ってますか?」みたいなことを聞いてまわっています。
チケット売り場の場所を聞いて買いに戻ったのですが、そこで小さなバックしか持っていないのに「荷物はロッカーに預けろ」と横柄に言われました。
イタリアの公営美術館の職員はホスピタリティに欠ける人が多いです。
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ここに来た目的はカラバッジョを観ることです。
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Wikipediaより転載
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Wikipediaより転載
光と影の魔術師、カラバッジョ。
その強烈な陰影表現と写実の見事さはバロック絵画の形成に多大なる影響を与えたと言われています。
他にもラファエロやフィリッポ・リッピ、グイド・レーニなど有名どころの絵画が展示されています。
宮殿自体の内部装飾も見事です。
宮殿を出ると趣のある通りに出ました。
スペイン広場までまっすぐつながっているクワットロ・フォンターネ通りです。
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更にカラバッジョを求めて、ポポロ広場に向かいます。
この広場にあるサンタマリア・デル・ポポロ教会にカラバッジョの傑作が2点保存されています。
聖パウロの回心と聖ペテロの磔刑です。
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Wikipediaより転載
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Wikipediaより転載
動き出しそうなリアリティ、見事な光の表現です。
教会の中は薄暗くてよく見えないのですが、2ユーロ入れると照明が数分点く仕組みになっています。
小銭がなかったので売店で絵はがきを買って崩して観たのですが、私の去った後、アメリカ人の団体が私の払った2ユーロで観てました。
タイミングの善し悪しがあるのですね。
さて、今度はベルニーニの作品を観にサンタ・マリア・デッラ・ヴィットーリア教会に向かいます。
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Wikipediaより転載
確か中学の美術の教科書に載っていたと記憶します。
聖女テレジアの自伝「イエズスの聖テレジア自叙伝」に書かれているエピソード、天使が矢を彼女の胸に突き刺そうとしているその瞬間を表現したものです。
彫刻の上部には天窓があって、自然光が降り注ぐように設計されています。
イタリアには至宝の芸術作品が置かれている教会が数多くあります。
しかも入場料みたいなものは一切取られません。
教会は万人に開かれているというスタンスでしょうか。立派です。
京都の寺などはどこでも相当な拝観料を取られますよね。
2ユーロ入れないと明かりが点かないなんてシケてるなと思いましたが、安いものです。
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次回はフィレンツェに移動します。