阪神タイガース岡田監督に学ぶプロフェッショナル組織のマネジメント
いやーおめでとうございます阪神タイガース日本一
今年も10試合くらいは見に行きましたし、前々から予約してた甲子園のチケットは18年ぶりの優勝決定戦になるという幸運もあり野球ファン冥利につきる1年でした
黄色一色でみんな熱くて綺麗でいい景色だったなぁ甲子園
そんな優勝の瞬間に立ち会ってから早2ヶ月(この日本シリーズまでの期間の長さはどうにかならんもんかと思いつつ)
こんどは38年ぶりの日本一ということで、さすがに現地には行けなかったけれどテレビの前で応援させてもらいました
38年前とか全然生まれてないどころか、20歳で応援してた人が60歳手前ということなのでもはや歴史って感じの年月で
当時27歳で選手だった岡田監督が65歳と思うととんでもない時間なのですが、優勝できない間にも色んな逸話でなんだかんだ楽しんでいる阪神ファンの例に漏れず僕も毎年東京でのカードはほぼ1試合は見てるんじゃないかな
愛されてるタイガースです
今年の阪神をみていて変わったところはと言われたら、選手はほとんど去年から変わってないので難しいのですが
ただ、明らかに全体の雰囲気が変わっていてこれはなんなのだろうとどうしても言語化したい気持ちになってこれを書いています
よくスポーツニュースだと「矢野阪神は育成重視だった」「岡田監督になってそれぞれの役割が明確になった」みたいなことが話題になる1年でした
これはこれで的を得てるんだと思います
ジェネラリストが多い集団と専門家集団ではマネジメントの手法が大きく異なります
ジェネラリストは割と器用なタイプでなんでもこなしてしまうような人のこと
専門家は得意な部分は誰にも負けないくらい強いがカバーできる役割の範囲が狭いタイプの人のことです
それぞれの能力が比較的近い人たちが集まった集団と特定の飛び抜けた能力を持った人たちの集団といってもいいかもしれません
前者はカバーし合える範囲が広く大きな事故が起きない一方で突破力には欠ける部分がでてきます
後者はそれぞれが力を発揮できないと目も当てられないですが、役割がうまくはまってチームとして機能するととてつもない成果を出すことができます
今年の阪神は監督が矢野から岡田になることでジェネラリストを重視していたチームから、専門家集団のマネジメントに切り替わったというのがあの圧倒的な強さを引き出したのではないかと思います
去年までを振り返るとよく話に出てくるのは主砲の佐藤や大山にまで外野を守らせたり
スーパーサブ的な器用さを持つ糸原が常にスタメンででていたり
代走の島田、植田、熊谷といったメンツが今年よりもスタメンに顔を並べることも多かったように感じます
それをどう考えても打撃のポテンシャルでは群を抜く佐藤、大山を軸に据えてショートでは非力さの目立っていた中野を2番セカンドに固定
競わせるポジションも固定してショートは早々に木浪で固定、荒削りながらも主軸2人に負けない打撃のポテンシャルを見せた森下もライトスタメンに抜擢と文字通り役割を明確にし固定していくことでチームは攻撃、守備ともにパターンを回す中で各人が自分に期待される役割もわかりやすくなっていったんじゃないかと予想されます
結果としてさらに自分の専門性を上げながら個人の結果を残していくことがチームの成績にもつながる好循環をつくったというのが今年の阪神の強さだったのではないかと分析します
にしても、選手でも主力を張り日本一になって、約40年の時を経て監督として再び日本一になった岡田監督ってすごいですね
そんな特別なスポットライトを浴びる人生ってどんな感じなんでしょう
絶対わからない分気になるなぁ
とにかく日本一おめでとうございました、また来年もよろしくお願いします