今は離れて暮らすあなたへ | ショートショート | 寸劇の脚本
最後になるかもしれないから。
そう思って、今まで口にしてこなかった言葉をトリさんに託すことにした。
青空社のトリさんはイラストレーターで郵便屋さんで…。つまり、仲をトリもつなんでも屋。
あの羽この羽で、一番いい想いを届けてくれるんだって。
窓から風にのってフワリと舞い込んだレターサイズの広告には、元気なときなら信じられない言葉たちが羽を休めるように並んでいた。
がん検診は受けていたんだけどな…。でも、あなたに久しぶりに逢えるのかもしれないと思えば、あの世だって悪くはないかも。
最後の日の流し台のこと、謝っておこう。今更だけど…。
仕事で疲れているのに、いつもすみませんでした、と。
わたしは、震える左手を右手で押さえながら、大切にとってあったお気に入りのすべすべの紙に筆をのせた。
白髪の女が手にした小筆は、ガタガタと小刻みに揺れる。詫び状の体をなしているのかいないのか、書いている本人すらわからない文字列が生まれ続けた。
👩🦳「トリさんトリさん、お願いします!」
わたしは上を向いて、大声で呼びかけた。
バサバサッ!
🕊️「なにかしら。トリもってほしいのね。これでいいのですか。ほんとに?」
青空社『トリもちの会』から舞い降りた派遣鳥は、なんだかわたしの書いた手紙に納得がいかない様子だ。
🕊️「スタンプも用意してあるわ。言葉で伝えきれないなら、イラストレーターさんの愛に素直に乗ればいいのよ。きっと上手くいくから」
スタンプか…。
そう言えば、村山都梨奈さんのスタンプにピッタリなのがあったはず。
👩🦳「それな、にしよ。オッケー」
わたしは照れ臭くて可愛い言葉のスタンプは選べなかった。
👩🦳「よし!これで終わりです。お願いね、トリさん」
🕊️「なんだか、スタンプの吹き出しと貴方の想いがマッチしてないような気もするけど…。これが貴方の個性なのね。これが、夫婦愛ってやつなのね」
改めて言われると困るな…。あの頃もそうだった。普段わたし深く考えて話してなかったんだわ。
👩🦳「もう一度、言葉を知ってからにします。来てもらったのに、お仕事にならなくてごめんなさいね。ドタキャンだから、お代はお支払いします」
派遣鳥はバタバタと羽を振って応えた。
🕊️「仲をトリもってからの成功報酬。ご夫婦お二人が笑顔になってからお代金をいただくのが、我々トリもちの会の規則なんです。またいつか、貴方のタイミングで呼んでくださいな。今回みたいなトリ急ぎの依頼でも構わないので」
そう言うと、とりもちの会から来た派遣鳥は青空へあっという間に帰っていった。
了
以下はヤフーAIによる回答です。(私の作品に対するものではなく、寸劇という言葉の説明です。)
寸劇とは
寸劇とは、ごく短い簡単な劇のことです。コントや茶番とも呼ばれます。
寸劇は、短い時間で演じられるため、イベントや集会などの余興や、授業や研修などでの教材としてよく用いられます。また、寸劇は、演じる側も見る側も楽しめるため、コミュニケーションツールとしても有効です。
寸劇には、以下のような特徴があります。
短い: 通常、数分から10分程度で演じられます。
簡単: 複雑なストーリーや演出は必要ありません。
即興性: 台本があっても、アドリブや臨機応変な対応が求められます。
ユーモア: 笑いを誘う要素が盛り込まれていることが多いです。
寸劇を演じる際には、以下の点に注意すると良いでしょう。
テーマを明確にする: 寸劇の目的や伝えたいメッセージを明確にする。
登場人物を魅力的に描く: 登場人物に個性を持たせ、観客の共感を呼ぶ。
テンポよく展開する: 間延びしないように、テンポよくストーリーを進める。
わかりやすく表現する: 難しい言葉や表現は避け、誰でも理解できるような表現を使う。
寸劇は、演じる側も見る側も楽しめるエンターテインメントです。ぜひ、機会があれば寸劇に挑戦してみてください。