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古い本の装丁を読む

亡き父が残してくれたものは

売れない田舎の土地

健康食品の請求書が数ヶ月分

そして、写真の古い文学全集

昭和40年代から50年代にかけて文藝春秋から発売されていたもので、父は毎月一冊ずつ買い足していたそうだ


この緑…

懐かしい緑……

不思議と落ち着く緑だ


電子書籍にないものは、この色と重み

古い本なんて

場所を取るし、持ち運びに不便だし、文字も小さく書体も読みにくい

なのに、どうして手放せないのだろう


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