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81年生まれ、わたし

 ずっと読みたかった チョ・ナムジュ著 斎藤真理子訳「82年生まれ、キム・ジヨン」読んだ。
 私は81年生まれでまさにキム・ジヨン世代なのだ。
 
 キム・ジヨンという名前は韓国における82年生まれに最も多い名前だそう。彼女の誕生から学生時代、受験、就職、結婚、育児までをの半生がちょっと変わった設定から語られる。回顧の中で、女性の人生に潜む差別や困難など綴られている小説。
 
 韓国と日本の文化の違いはあれど、同じ世代の女性の一人として、とても共感できた(この本の帯に、KPOP女性アイドルのアイリーンが「読んだ」と発言したら大炎上したとあって、「共感した」と書くのも正直少し勇気が要る)

 でも、社会に対して、男女の不平等などに対して不平を募らせるというよりは、キム・ジヨンの母世代の心境も知ることで、私の母はもっと大変だったんだ、それに比べたら私はやっぱりすごく恵まれているな、苦悩しながらも行動する方たちのおかげで、世界はよい方向に変わり続けているなという希望も感じた。

 同じ世代の女性として、「うんうん、それそれ、誤解されたりもするけど本人はただ一生懸命なんだよね」とか「誰が悪いというわけではなくても、やっぱりそれおかしいよね」とか読みながら、キム・ジヨンを全力で応援してしまう自分がいた。

 また少し間をおいて、ゆっくりもう一度読んでみたい。そのときには共感するポイントが変わっているかも知れない。

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