農業研修生初日
果樹農家のもとで研修生として働くことになった初日の出来事です。
研修先での梅は生果として出荷するために手もぎするものと、梅干し用に拾いをするものとがありました。
わたしの入った時期は手もぎが終わり梅拾いの時期に突入していました。
初日
すべてが初めての事で朝から緊張していました。現場に行くとたくさんの人がいて車に乗り合い梅園へと向かいます。
梅園全体に青いネットがひかれており梅の実がその上に転がっています。その瞬間にも、木の上から梅がネットの上にトンっと音を立てて落ちてきています。
『こんなに落ちるものかー』
と1人感慨にふけていると、みんなしゃがみ込んで淡々と梅の実を収穫のビクに入れて進んでいきます。
『平田さん、ここからお願いします!』
社員の方から指示を受けてその位置から梅拾いスタートです。しゃがみ込み落ちている梅の実をビクに入れて進んでいきます。
順調に進んでいるようで1つ問題がありました。そこには2種類の梅があり、それを見分けることがなかなか出来ずにあたふたしていたのです。
『うーん、これはどっちだ?』と悩む時間も結構ありました。
上手くやらないといけないという気持ち、みんなに遅れをとらないようにしないといけないという焦りもある中収穫は続きました。
『休憩しましょう!』
現場のリーダーの声が梅園に響きます。
みんな車の方に引き上げ各々飲み物を飲んだり談笑したりしています。
わたしは道路脇に腰掛けながら1人ぼーとしています。スマホを見ると10時をちょっとすぎていました。聞けば10時と15時にちょっとした休憩があるといいます。
『あーそうなのか、そういうものか』と1人頷いていました。お昼休憩以外にも休憩があることに安堵したというか得した気持ちになりました。
休憩って大事!
その日は一日中しゃがみ込んで梅を拾っていたので膝や腰が痛くなった事を覚えています。膝痛いなーと感じながら梅拾いをしていました。
『終わりー』
またまたリーダーの一声で各々手を止め片付けをしつつ引き上げていきます。
『ふぅ〜』腰をトントン叩きながら身体をゆっくり伸ばしているとリーダーが声をかけてくれました。
『どうでした?』
『いやー腰痛いですね、後、梅の種類の見分けがうまく出来なくて、、、』
『最初はね、だんだんわかってきますよ!』
『はい!頑張ります!』
こんなようなやりとりをした覚えがありますが、はっきり言うと初日は緊張をしていたなーという感想がすべてでした。
どんなことでも初日って緊張しますよね。周りの人たちともまだうまく馴染めないし自分の居場所ができるまでは少なからず緊張していたと思います。
それでもその後に続く農家生活の初日を無事に終えて安堵していたことも事実でした。
それから2年と4ヶ月研修生としての日々は続きます。
また、研修中印象に残っている場面など描いていければと思います。
以上 研修生初日でした。ありがとうございます。
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