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「気持ちのいい値段」とは?
気持ちのいい値段で
自作の木工を売っている
木工作家さんがいる。
僕の移住にも大変お世話になった、
現在70代の男性なのだが、
何でも作るし、何でも建てる。
地域の伝統、文化の存続にも、
とても積極的で、
公的な補助金の使い方やら、
具体的に大きな力を発揮して、
彼の暮らす地域は、
若い移住者も増え、
とても活発だ。
僕も、隣の集落に住み、
今、そこで運営している
耕作放棄地を借り受けて、
有機でやっている農業法人から
田んぼを借りて、
時には重機を借りて、
お米を作っている。
********
猪や鹿の獣害が出れば、
柵をしたり、電柵をしたり、
それなりの資金と
動く人の力を合わせ、
生き生きと暮らしている。
********
そんな
超人的な活動の代表的な存在を担う
その木工作家さんは、
遠くの地域での
展覧会、展示会では、
驚くような値段を自身の木工作品に付けて、
また、
それを買ってくれる人がたくさんいる。
という、好循環な人生を送っている。
*******
確かに素晴らしい。
尊敬してます。
また、
そんな高級品を
出産の祝いだ。
開店の祝いだ。
って時には
惜しげもなく
プレゼントしてくれます。
*******
こんな生き方、いいなぁ・・・。
*******
そして、
自分に置き換えてみます。
*******
生活に困っているわけではない。
ならば、
そんなに売れなくても構わない。
ならば、
自分の作品に
好きな値段を付けてもいいじゃないか?
*******
で、いくらにする?
相場とか考えないで、
人生が好循環で巡るであろう
「気持ちのいい値段」。
・・・それが
考えられない。
どのくらいもらったら嬉しいのか。
どのくらい安く売ったら、
がっかりする人生になるんだろう?
******
ずっとがっかりしている。
音楽を
始めた時から
がっかりしている。
そりゃ、最初は
勉強だから、
お金をいただくことより、
支払って、教わることの方が
多いよね。
で、
いつまでそれをするんだろう?
*****
そんなロストジェネレーション。
成功法則がわからない。
成功法則がわからないのに、
どのくらいお金が必要なのかとか、
薄利多売で儲ける。とか、
適正価格とか、
安売りしないで自分の価値を高める。とか、
その、お金に対する
考えや、計算の労力、
消費するエネルギーが
勿体無いな。
と想った。
*******
「気持ちのいい値段」って
いくらなんだろう?
普段は気さくに地元では暮らし、
好きな場所で、無料で、
音楽を奏でている僕が、
いざ、地方や街へ行って
コンサートを開催すると、
チケットが数万円して、
それでも聴きたがるファンがいる。
とする。
気持ちいいか?
本当に気持ちいいか?
そんなの
どうでもよくない?
******
土の時代から風の時代へと
移り変わったと聞く。
重量感を感じることが
「良し」とされてきたんだな・・。と、
俯瞰できるようになって
想う。
フラットな言い回しをしたが、
言い換えれば、
「重苦しい」。
重くて苦しかったのに、
それをたくさん所有できることに
価値が置かれていた。
******
多分、これは先の「土の時代」にしても
あまりよろしくはない考えだと想う。
お金は「所有する」より、
活用して、活発に「廻す」ことで、
人類は発展してきた。のかな?
でも、
その先輩の木工作家さんは
潤滑に、軽やかに
暮らしを廻して、巡らせている。
それが
「気持ちのいい値段」
なんだと想う。
*******
さて、
その下の世代で
今の時代を生きる僕。
衰退していく農村。
何をするにしても赤字。
公的資金に頼るか?
外国の半導体企業を誘致するか?
仮にセンス良く、
*******
何とかして黒字になる方法を模索する。
お金がウチに入ってくる方法を模索する。
*******
どのくらいのお金が
入ってきて、
使えるようになったら、
僕らの世界は
軽やかに廻り、巡っていくことが
出来るだろう?
*****
仮にセンス良く、
売れて多くの儲けを手にしたとする。
センスが無い人は
いつまで経っても
苦しい生活を
受け入れなければならない。
仮に上手にプレゼン出来て、
多くの補助金を手に入れたとする。
世の中の多くに
あまり役立たない行為は
除外され、
税金だけ徴収される。
*******
「お金」などという
数字を挟み入れることで、
潤滑に巡らない世の中を、
僕は感じている。
やりたいことをやればいいじゃん。
好きなように生きればいいじゃん。
それが出来ない理由が
「お金が足りない」だったりする。
それをしたい理由が
「お金が欲しい」だったりする。
お金を得て、使わなければ、
その「やりたいこと」って出来ないの?
お金がないと出来ないことを
「好きなこと」に設定したなら、
一生お金を求め、その先に「それ」が
在ることになる。
お金を払わずに「それ」は
出来ないのかな?
例えば、
「大分と東京を行き来する暮らしをしたい」
とする。
それなりの交通費が必要だ(と想っている)。
出来るだけ安い交通費を求め、
安く運んでくれるLCCを選ぶ。
高い運賃の会社もあるし、
安い運賃の会社もある。
そこで頭を悩ませる。
「お金が必要だ」と。
でもそれは
お金の問題ではないよね?
東京〜大分、大分〜東京へ
移動することが「夢」なんだ。
その「夢」を叶えるために
添加剤として大きく機能したのが
「お金」だった。
僕らは物質的に
とても便利な世の中を手に入れた。
そして、
便利に利用するために、
「お金が必要」という信念が付随してきた。
******
「必要」とされる「お金」が
なかなか手に入らない。
「飛行機」「新幹線」という文明の発明は
すぐ目の前に在るのに・・・。
******
ま、いっか!
となるのです。
「歩こうか」と。
あるもんで、やっていきましょう。
ここに共にいる人と
一緒にやっていきましょう。
お城の中に「それ」はあるのかもしれないけど、
お城の中に入れないなら、
何とかして入れてもらうか、
落城させて奪い取る。
そんなやり方があったかもしれないけど、
そもそも「それ」とは「何」だったのか
よくよく考えてみよう。
*******
軽やかに。軽やかに。
これが今の「風の時代」を生きる
各世代、いろんな方法あるとは想うけど、
大切なテーマなのかもしれない。
色即是空 空即是色。
追記:
なんか、FIRE目指すという
テーマの方からの「スキ」を頂いて、
全然不快ではなく、
むしろ一緒に考えられないかと
僕は想いました。
コメントするには
ちょっと恐縮なので、
ここに追記しようと思います。
そうなんだよね。
今は、やり方次第で、
年収400万を1億にするやり方も
可能なんだよね。
ちゃんと正しい勉強をして、
正しい行動をすればね。
年収を上げることを目標にして、
本当にやる気ならば、
「やりたいこと」を我慢して、
儲かるやり方を実践して、
それなりに画面にへばりついて、
「今」を我慢して未来へ投資する。
やりたくもない賃金労働に
身を捧げているなら、
こっちの方法に労力を割いた方が好い
とは思う。
でも、
同じことだよね。
世の中の在り方に
屈服して、従って、
命の輝きを犠牲にする。
犠牲をなる側か、
させる側かの違いだけだ。
大きい?
*****
そして、
そんな感じで、
膨れ上がらそうと思ったらやり方次第で
出来てしまった、
2万円の価値を200万くらいで
買える人達に、
「高い値段を付けてやったぜ!」
っていう作品に対するプライドの重さを、
かる〜く買われてしまう。
*****
そんな現実に、
いくら値段を上げたとしても、
気持ちのいい値段なんて
あり得ないと、
現代を生きる僕は
想ってしまうのです。
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