元の体には戻れない

明けましておめでとうございます。

年明け一つ目がタイトルからしてとってもネガティブ風味ですがしみじみ感じることを。

「もし白血病にかかっていなかったら今頃は」
「ほんとなら今頃は」
「なんで私がこんな目に」

不思議なことに、そう思うことはほとんどありませんでした。それがなぜかは分かりませんが、まあ性格的なものか、考え方の癖なのか?

特に三つ目に関しては、「家族の誰でもなく、自分で良かった」という気持ちが強かったです。苦しい時間は過ぎたら忘れてしまうし、自分がしんどいのは自分がひっくり返っていれば済むことだから。

それより、夫や子供たちがこんなふうに苦しむところをそばで支える強さは私にはないように思います。たぶん自分がびびって本人より泣いてへこたれていたのではないかなあ。

なさけなし。

だから私で良かった。

白血病になって、結果的に体重は20kg近く減りました。

えっ今ガイコツ?!

ではなく

元どんだけ?!

の方でございます。

今、標準体重より少し少ないくらい、人生で久しぶりのBMI20台を満喫しています。ほんとは移植でもっと減ることを期待していたんですが(こら)、あまり体重が減ると予後が悪いとのことで、そこは減らしてもらえませんでした。

いやそういうとこじゃないから

でも、おかげで以前の服はほぼ余るようになり、新しい自分のシルエットに慣れるまで結構時間がかかり、服関係のお店で「お客さまは細いですから」と言われるたびに夫に「聞いた?!細いって!細いって!!」とドヤってしまうのはいまだに治りません。

絶対リバウンドしたくない

でも
体重が減ると体力が落ちるというのが本当かどうかは分からないけれど

単にダイエットで20kg減った!なら(それが健康的なものであれば)身軽になってそりゃあ元気な毎日を送っていたことでしょう。

抗がん剤治療と骨髄移植という、生きるための治療。ダイエットとは次元の違う話。

それをくぐり抜けてなんとか生き延びることができた私の体力は、へたれたバッテリーのように「疲れやすく満タンになりにくい」ものに成り果てていました。

・とにかく、動いたら疲れる
・疲れたら熱が出る
・回復まで時間がかかる

どこまで動いたら自分がどうバテるか読めないのが一番不便です。

患者会の会長さんとおしゃべりしていた中でお聞きした

「元の体調には戻れないわねえ」

という言葉。

ああ、移植の大先輩がまだそんな状況なのか

そう思ったら、まだ2歳で今年3歳になる自分はまだまだ元のようには動けなくて当たり前だな。それでいいんだな。

そんなふうに思えるようになりました。

まだまだ、自分の動けなさが歯がゆくて泣きたくなることもあります。いや、泣いちゃってるな。

それでも今生きていることが何よりありがたくて嬉しくて

年末に旅立ってしまった大切な戦友さん

彼女の分まで

とことん生き抜くしかない

今年も乗り切るぞ!
(あ、ちょっと年頭の挨拶っぽくなった?)

皆様、本年もよろしくお願いいたします。

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