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インプットを与えるとすぐアウトプットで返してくるから困る話

中老の男(70)になるべく刺激を与えないように気をつけて生活をしている。

不用意にインプットを与えてしまうと、すぐに何かを閃いてアウトプットして返してくるので注意が必要だからだ。

今朝は本屋にて雑誌創刊の参考になりそうな本を漁りながら、つい、その様子の写真を男に送ってしまった。しばらくすると「チーン!」とスマホが鳴り、男からのメッセージを表示した。

── 新しいコンセプト思いついた。

出たよ、またか。
中老の男よ、頼むから毎日新しいことを思いつかないでくれ。

このチャットでの会話は雑誌と関係ない話ではあるのだけれど、何が何の影響を与えているか判ったものではない。いっそのこと、もうこっちから何も情報を与えないほうがいいのか。

いや、それでもダメだろう。もし全世界の全ての人が男へのインプットをやめたとしても、奴にはインターネット検索という武器がある。

しかもそれはただの検索ではない。
彼は、Googleの検索窓を凝視しながら、自分でも思いつかないキーワードを思いつき、自分でも何を検索してるのか分からないことを検索するのが大好きだという。

最初に聞いた時、何を言っているのか分からなかった。

「未知なものと出会いたい。調べたいことの答えなんて見たくない。分からないことに埋もれたいんだよぉ、俺はさ!」

そして、より分からないことが書いてありそうなリンクをクリックし続けるのだという。普通なら検索したいことが書いてありそうなリンクをクリックするはずのところを、彼は「このリンクは押したら何が出るかよく分かんないな」というページばかりをクリックし、どんどん知らないこと、出会ったことのないものの中へとズブズブと入って行く行為を夜な夜な繰り返しているらしいのだ。なんだそれ。

ほんと、好奇心旺盛なのも大概にして欲しい。まわりが大変なので、好奇心の自粛を求めたい。

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