ついに日本へ。涙を堪え、初対面という「再会」を果たす。
羽田空港でPCR検査を受けてからすでに14日以上経過したのでご報告。10ヶ月ぶりに日本に来ました!空港に着いた時、感極まって少し涙が出ました。いろいろあったもの。
さっそく中老の男(70)にリアル初対面。
Zoomで見るよりもかなりの高解像度で360度ぐるっと見渡せる機能まで付いているので、普段見たことない角度からも凝視できるのがさすがリアルモードだなって思いました。
8月に出会ってからの4ヶ月で僕の考え方はずいぶん変わったと思います。師匠とはリモートだとは思えないほど密度の濃い時間を過ごしました。いかに中身が大切か、ひとりひとりとP2Pで向き合うことこそが全てなのだと。大きさや凄さに囚われることがいかに無意味かを学びました。そしてちゃんとした人とちゃんと付き合うと、それだけですごく面白くなる。これこそが本質的な面白さなのだと気づけたことは、僕の人生を大きく変えることになるでしょう。
凄い人や面白い人を集めようとするのではなく、ちゃんとした人とちゃんと付き合うだけでいい。至言です。
短い期間でたくさんの学びと気づきを与えてくれた。まず相手を評するのではなく、無条件に受け入れてくれた師匠の存在そのものに感謝したい気持ち。おかげで人と話すこと全てが怖くなっていた僕だけど、救われた。
だから会ったら絶対に泣いちゃうと思って、そのことを考えるだけで涙ぐむほどでした。
そしてついに対面。
目黒の小洒落たカフェを指定してきた中老の男。
僕は15分前に着き、必死に良さそうな席を確保し、本当にドキドキしながら、ハグしちゃうかもしれないと思って何度も手をアルコール消毒したり、ジャケットの埃を払ったり、アルコールタオルで触れそうな箇所を拭いたりして彼の到着を待ちました。早くも泣きそうだ。どうしよう。。
カフェの外に立つ僕の左の路地からポケットに手を突っ込んで俯き加減に歩く男が現れた。
…師匠だ!!
「ようっ!」
「やっと会えましたね…。はじめまして」
「平野、お前、Zoomと全然変わんねえな(笑)」
ヤバい、僕も笑ってるけど泣きそうだ。とりあえず席に着こう。感動しすぎると恥ずかしいから、それを誤魔化すためにプレゼントを持ってきたんだ。席に着いたからもうそれを渡しちゃえ!
「橘川さん、ちょっと早いけどクリスマスプレゼント。片目失明したでしょう? VRもいいけど目を使うよりもサウンドの可能性を追求するのもいいかなって思って、これ、AirPods Proです。360度サウンドやりましょう。どうぞ!」
すると中老の男は「お、おう、ありがと」と言って箱をテーブルの端にぞんざいな感じで追いやると、
「平野、それよりな、雑誌!このままじゃ時間かかるぞおい!ちゃんとやんなきゃ!さぁ、忙しくなりますぞ!ククク…」と言うと、それから15分ほど様々な構想について話をし、質問をすると「こまけーんだよー!」とあしらわれ、いよいよ僕が「それにしても橘川さん、やっと会えましたね」と感動モードに切り替えようとしたら、「あ!もうこんな時間だ!お前もこのあとZoomだろう?準備がいろいろあるんだよぉ、大変だよ、疲れちゃうよー」と言って立ち去ろうとした。
えーーー!?感動する時間とかないの!?まじ!?
「あ!せめて記念写真!」とそそくさと外に出た奴を立ち止まらせて一枚。なぜか僕がお願いした形になってる。なんだこのこいつのポジションの取り方は…。せめてちゃんとジーンとする時間をください。
ていうか、お前がまずちゃんとしろよ!!!
全然ちゃんとしてねーじゃん!!!
そしてそのあとすぐにiPhoneの待受に表示されたのは「毎週月曜朝11時、定例ミーティングだ。事務所の場所、分かるか?無理しなくても良いが😜」。
中老の男よ、僕はお前に雇われていない。
むしろ払ってる。noteで毎月1万円以上引き落とされてる。
それに何「お前の自由選択だからな」的な空気醸し出してんだ!
本当に頼むから、ちゃんとして欲しい。
いろいろ台無しで、僕の計画は滅茶苦茶だ。
ここから先は
参加型社会学会・ 深呼吸学部「ZoomとVR 旅芸人の一座」
さまざまな私塾がネットワークされたYAMI大学。橘川幸夫が学部長の「深呼吸学部」もその一つです。深呼吸学部の下の特別学科の一つが「旅芸人の…
甘党なのでサポートいただいたらその都度何か美味しいもの食べてレポートします!