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【飛鸞ラベルデザインや表記に込めた思い】新しく取り入れた点字デザインについて深ぼる

飛鸞のラベルは細部までこだわりが詰まっているのを知っていましたか?

今回は、飛鸞の味わい以外の要素「ラベルデザイン」にフォーカスします。そして、日本酒業界でも珍しい点字デザインを肩ラベルに採用するという新たな挑戦について、五代目蔵元杜氏 森 雄太郎にお伺いしました。


点字ラベルについて

ーーー今年から採用された点字ラベルの導入は日本酒業界でも珍しい取り組みだと思いますが、肩ラベルに点字を採用するきっかけは何だったのでしょうか?

森:このアイデアが生まれたきっかけは、「若手の夜明け」というイベントでの出来事です。

イベントで視覚障害のある方が何度か参加されていて、スタッフの方の案内を受けながらブースを回られていました。それまで、私自身は目が見えない方に日本酒をどう届けるかを大きく意識したことがなかったのですが、そのお客様が飛鸞を楽しんでくださっている姿を見て、私たちのロゴやデザインは視覚情報を重視してきましたが、もっと広い視点で飛鸞を届ける工夫をしなければと強く思うようになりました。

ーーー飛鸞として、今回の取り組みはブランド理念にどのように繋がっているのでしょうか?

森:飛鸞は、将来的には世界中の人々に楽しんでいただけるブランドを目指しています。点字はユニバーサルデザインの一つであり、国際共通のものでもあります。

今回は肩ラベルに点字を採用しましたが、今後は説明文もよりわかりやすくしていきたいです。また、デザイン面でも公共施設などにある点字とは異なる、より美しく洗練されたものを目指しました。

点字ラベルのデザイン性について

ーーー点字ラベルを実際に製品化する際、難しかった点はいかがですか?

森:一番苦労したのは、点字を分かりやすく配置しながらも飛鸞のデザインに溶け込ませることです。点字の位置や触感、酒瓶とのバランスを何度も検討しました。

また、商品のコンセプトカラーと点字ラベルの配色を調和させる工夫をしました。味わいによって配色を変えていて、たとえば柑橘系の爽やかな味わいの「神楽」には黄色やオレンジを、マスカットのようなフレッシュさが特徴の「にこまる」には緑を基調としています。こうした細部へのこだわりが、飛鸞らしさを保つポイントになりました。

にこまる
神楽

飛鸞のラベルに込めた想い

ーーー飛鸞の肩ラベルに入れている内容は?

森:今回の点字ラベルもそうですが、肩ラベルには主にブランド名の「飛鸞」と商品タイトル(「神楽」や「にこまる」など)を記載しています。一方で、純米や純米大吟醸といった特定名称酒の記載はあえて入れていません。

というのも、日本酒に慣れていない方にとって、特定名称は意味が伝わりにくいものです。飛鸞ではそれよりも、そのお酒が持つ味わいやストーリーを伝えることに重きを置いています。

飛鸞の看板酒「にこまる」という名前は酒米を説明するためのものではなく、酒米に込められた平戸の地域性を伝えたいという意図でつけています。日本酒市場で純米酒、大吟醸酒などの一般的なカテゴリーに当てはめた酒造りを行う蔵が多いですが、私たちは表現したい味わいの追求を最優先にしているのでラベル表記も同様です。

ーーー点字ラベルを含めた飛鸞の取り組みは、日本酒に対するバイアスを変えたいという思いを感じますが、今後考えられていることはありますか?

森:飛鸞専用の瓶を製作したり、商品ごとに色分けされたキャップに切り替えたりと、細かな工夫を進めています。点字ラベルもその一つですが、自分が飲み手だったらどんな商品に惹かれるかを常に考えています。

たとえば、キャップ一つでも他と同じデザインだと目に留まりにくいですよね。お酒の味わいやコンセプトは、他と比べて大きな違いがあるにも関わらずビジュアルの違いがないのはつまらないなと考え、何年か前から模索し始めました。

ーーー専用の瓶まで作られていたとは驚きました。

森:2026年から、飛鸞独自の形状の瓶に切り替えていく予定です。酒瓶は基本的に既製品が多い中で、自分たちが表現したい完成度を追求した結果です。

ただ、特に最近は、コロナ禍の影響や瓶不足などの課題もあり瓶の製作には時間がかかっている状況です。それでも、他にないデザインを実現することで、飛鸞ブランドの魅力をさらに高めたいと思っています。

プリント瓶について

ーーーVICTORIAや輪廻転生のデザインでも特徴的なプリント瓶を採用されていますね。

森:輪廻転生は12年分コレクションすることを目標にしているので、通常のラベルよりも劣化しにくいプリント瓶を採用しています。

輪廻転生2025

VICTORIAは飛鸞最高峰酒なので、長く飾っていただく方もいらっしゃることも考えて、デザイン性に加えて長期的に保存できることも考えているんです!


飛鸞のラベルデザインには、日本酒を楽しむすべての人への想いが込められています。視覚障害のある方への配慮や、ブランド理念を反映したユニバーサルデザイン。そして、細部に宿るこだわりが、飛鸞の魅力をさらに際立たせています。

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ぜひこの機会にご賞味いただけますと幸いです。

飛鸞をつくる蔵人を募集しております!

飛鸞は、国内だけではなく世界に羽ばたいていくブランドを目指しております。そのため、今まさに『人の力』がより重要になる段階に差し掛かっています。

私たちの目標は、モノづくりを楽しみながら、飛鸞というブランドを成長させていくことです。10年後、20年後には、より素晴らしい景色を皆さんと共に見たいと考えております。

飛鸞を通じて、日本酒の価値を高め、業界の常識を変えていけるような酒造りを実現できればと思います。そのために、私たちと一緒に新しい挑戦を楽しみ、共に成長していける方をお待ちしております。ぜひ、奮ってご応募ください。

応募に関して

下記の選考プロセスを経て採用とさせていただきますので、ご興味のある方はまず、こちらの飛鸞 / 森酒造場 採用フォームより書類選考にお進みください。

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それでは皆様のご応募お待ちしております。

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