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【日記30】イメチェン〜ていねいなくらし

1.21 SUN (12℃/4℃) イメチェンは歌会と関係ない

歌会の日。
特にこの日に合わせたわけでもないのだけど、前日に髪を切ったので、せっかくならと髪をセットしてみた。
短歌を始めてから、文フリや歌会、勉強会などでは全部キャップをかぶりっぱなしだったと思う。
NHKに出た時も、「部屋の中なのでキャップ脱ぎましょう」との提案に首を縦に振らなかった。
だから初めてキャップを被らずに短歌の人たちと会ったことになるんだけど、それは歌会には関係ないので、歌会をしっかりやりました。

1.22 MON (14℃/6℃) マック爆食い

土日の間に、店舗からネットが繋がらなくなったという連絡が来ていた。週明けはこういうのがたまにある。
対応のため朝から横浜方面へ。
ネットが繋がらない原因が判明するも、時間がかかるタイプだったので会社へ戻った。
なんとなく調子が上がらず、行きも会社へ帰る電車も眠ってしまった。

夜になっても調子は戻らず、むしろ体調が悪化していたので、これはとにかくカロリーを摂取して寝るしかないと判断して、マック爆食い。
スモークペッパーチキン、スパチキ、ポテトL、ナゲット10個。

1.23 TUE (13℃/5℃) 女将さんにあきれられる

昨晩、21時半くらいには寝るも、体調あまり変わらず。
でも仕事をしているうちに徐々に回復。
夜は久々にいつもの居酒屋「B」へ。最近は自家製ベーコンを使ったベーコンエッグを作ってもらうのにはまっているので、今夜もそれを頼む。
女将さんは「相変わらずだわ」とあきれ顔。

1.24 WED (8℃/2℃) 眼鏡

久しぶりに眼鏡をかけて出かけた。
視力は両目とも0.2くらいで、眼鏡をかけていないと生活できないほどではないのと、眼鏡をかけ始めたのが30歳を過ぎてからなのとで、眼鏡をする習慣がこれまでほとんどなかった。
テレビや映画を観るとき、運転のときくらいしかかけていない。
これもまたイメチェンの一環のつもりだったのだけど、眼鏡をかけるとやっぱり視界がクリアになって案外調子がよくて新鮮だった。

小津夜景・須藤岳史『なしのたわむれ 古典と古楽をめぐる手紙』(素粒社、2022)を読み終えた。

1.25 THU(9℃/-1℃) 土井先生の本

本日も朝から横浜方面の店舗へ。
月曜に叶わなかったネット復旧のために。
遅めの出発だったけど、習慣で5時半に起きてしまったので、本を読む。
今日からは土井善晴『味つけはせんでええんです』(ミシマ社、2023)を。

横浜方面へ行くので、普段は乗らない電車に乗る。
うっかり東を背に座ってしまい、日差しで本が読みづらい、ビルなどの遮蔽物でランダムなリズムで本を照らすので、チカチカとする。

ふと、吉川宏志さんがNHK短歌で詠んだトランプの歌を思い出した。

トランプの切らるる迅さ鉄橋のすきますきまに冬の海輝る/吉川宏志

これは車窓から外を眺めている歌だけれど、トランプを切るような速さでパラパラパラと鉄橋が冬の海の輝きを遮る様が、開いた本のページに注ぐ光と似ている気がした。

夜はいつもの居酒屋「S」へ。
今夜のお通しはおでんで、しかもおかわりし放題だった。

1.26 FRI(12℃/1℃) 春はまだかいな

藤田千鶴『貿易風』を読む。貿易風は、トレードウィンドと読む。

小さき島をひとめぐりして吹いてくる貿易風に迎えられたり/藤田千鶴

藤田千鶴『貿易風』(砂子屋書房、2007)

気象現象の詠み込みを条件とした先日の歌会で、この歌集から気象現象「貿易風」を詠み込んだ一首として引かせていただいた。

ベランダの竿にタオルを干す朝の腕に伝う春の光よ/藤田千鶴

腕を上げて竿にタオルを干している様が浮かぶ。冬の間も洗濯物を干してきた腕に、ある日訪れた春。歌に込められた喜びをひしと感じる。

またしても本屋へ。
小津夜景『ロゴスと巻貝』を。小津夜景さんにどハマり中。

1.27 SAT(12℃/4℃) ていねいなくらし、とは

昨日茹でて冷やしておいた肉と鶏肉をスライス。作り置きだ。
ご飯を食べて、少し洗濯物。
昨日から引き続きの『貿易風』を読み、短歌研究新人賞の発送の準備をする。原稿を印刷しにコンビニへ出かけ、家に戻る。封をしたあと、リュックを背負って土曜も営業している郵便局へ。その前に地元の神社にお参り。
無事に発送の手続きをし、月詠を送る用の84円切手も買って帰ってきた。

いつもより、いろんなことを丁寧にやってみたつもり。
でも、こんな歌がある。

ていねいなくらしにすがりつくように、私は鍋に昆布を入れる/岡本真帆

岡本真帆『水上バス浅草行き』(ナナロク社、2022)

この歌の〈ていねいなくらし〉の対義語は、同じ連作「安全な場所」の二首目、

働いて眠って起きて働いてすり減るここは安全な場所/岡本真帆

この〈働いて眠って起きて働いて〉いるくらしだろう。多忙な暮らしの中で何かをおろそかにしていることを、主体は分かっている。いつもはご飯もささっと済ませてしまうのだろう。そんな中にありながら、なんとか自分を保つ手段として「ていねいなくらし」にすがりつこうとする。それは忙しさへの抵抗であるかもしれない。
でも本当にそれを求めているのかは疑問だ。
誰かが作った価値観に乗せられているだけなのではないか、その現代的な切なさを僕は読まずにいられない。

ていねいな暮らしは難しい。
料理を出汁をとることから始めるのが丁寧とも限らない。
自分ではなく他人に省略されてしまっていることを取り戻すのが鍵である気もする。
映画館に行かなくても家で映画を観られる便利さは捨てがたい。でも、上映開始時刻を調べたり、売店でポップコーンを選んだり、手元にチケットが残る楽しみを奪われているとも考えられる。
そういった本来あったはずの楽しみや苦労、無駄を少しずつ取り戻そうとする行為が「ていねい」に何かをするということなのかもしれない。
いや、取り戻す以前に、何を省略されているのかに気づくことが先決かもしれない。
分かんないけど。

今週のアルバム

床から襲い来る冷たさをこれで
歌会のあとはだいたい一人反省会
川、
暖かい夜は外で。早く春が来ないかなぁ。
こちらが夜のベーコンエッグです。
ジェノベーゼ!
はい、眼鏡!
横浜は乗り換えだけ〜!もうちょい南下しました。これは帰り。
あたたかいものしか食べたくない!
お子さんの歌がたくさんあってすごく良かった

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